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2024年7月10日

空き家の買取ステップを大公開!買取にかかる税金についても解説します

空き家は状態が良くなければ一般的な仲介で売却することは難しく、販売が長期化することも珍しくありません。

そのため有効活用していない空き家を処分する際には、仲介ではなく買取がおすすめです。

また空き家を処分した際にかかる税金についても知っておくべきです。

この記事では空き家の買取ステップと買取にかかる税金について、解説します。

 

仲介と買取の違い

 

不動産の売却方法には「仲介」と「買取」があり、次のような違いがあります。

 

仲介と買取 売却価格 販売期間 仲介手数料
仲介 自由に設計可能 買い手が見つかるまで継続 発生する
買取 買取業者の買取額 ほとんどなし 発生しない

 

仲介は不動産仲介業者を通じて売主が設置した金額と条件で物件公開できるため、買取よりも手残り額は増えます。

しかし買い手がどのタイミングで見つかるかは不明な上、仲介業者に成功報酬として仲介手数料を支払うことになるという特徴があります。

一方、買取は買取業者から提示された金額が売却価格になってしまいますが販売期間はなく、合意さえすれば売買契約まで進むことができます。

さらに仲介手数料が発生しないという特徴もあることから、郊外の空き家を処分する際によく選ばれる方法です。

 

空き家の買取ステップ

 

空き家を買取してもらうためには大きく分けて3つのステップがあります。

この章で詳しく解説しますので、参考にしてください。

 

買取業者を選定

まずは買取業者を選定することからスタートします。

買取業者は様々なタイプがありますが、買取実績がなるべく多い業者を選定するのがポイントです。

またエリアによっては買取できない業者もいるため、対応エリアのチェックも大切です。

 

売買契約を締結

買取業者から買取額の提示を受け金額に合意した時点で、売買契約に進むことができます。

売買契約書には買取価格だけでなく取引に関する条件が記載されており、売主と買取業者それぞれが準備すべき内容が記載されています。

そのため契約書の内容を十分に理解し、疑問点がないようにしておくことが重要です。

 

引渡し

売主と買取業者の準備ができれば空き家を引渡し、残代金の支払いを受けて取引完了です。

引渡しの際には「登記識別情報通知」や「住民票」、「印鑑証明書」が必要になりますが物件の状況によっては登記識別情報通知と住民票だけでOKとなるケースもあります。

このことからも事前に必要書類を確認しておくべきですが登記識別情報通知は必須となり、万が一紛失している場合は司法書士の本人確認が必要です。

本人確認には数万円の費用が発生するため、登記識別情報通知は大切に保管しておくことがポイントです。

なお、買取価格や所有条件によっては翌年度に確定申告が必要になるケースもあります。

 

空き家の買取には税金がかかる

 

空き家を買取によって処分した場合、買取額がそのまま手残り額になるわけではないことを知っておくべきです。

この章では空き家の買取時にかかる税金について、解説します。

 

譲渡所得税

不動産を売却し利益を得た場合、利益を課税額とした税金が発生します。

譲渡所得税と呼ばれるこの税金は、次の計算式で課税額を算出することができます。

売却価格-売却にかかった諸費用-購入価格-購入時の諸費用

売却価格や購入価格は売買契約書、諸費用については領収書が証明書となります。

そのため売却にかかった書類はなるべく保管しておくことが重要です。

また譲渡所得税は課税額に税率を掛けて算出しますが税率は所有期間によって次のように変わります。

 

・物件の所有期間が5年以内:39.63%

・物件の所有期間が5年を超える:20.315%

 

たとえば課税額1,000万円の物件を処分した場合、所有期間が5年目であれば3,963,000円ですが6年目になると2,031,500円まで下がります。

このことからも、空き家の処分を検討する際には所有期間が大切といえます。

 

印紙税

 

不動産売買契約書には印紙を貼付する必要があり、印紙税と呼ばれます。

売買金額によって次のように異なることから、事前にチェックしておくことをおすすめします。

 

売買価格 印紙代
10万円を超え50万円以下 200円
50万円を超え100万円以下 500円
100万円を超え500万円以下 1,000円
500万円を超え1,000万円以下 5,000円
1,000万円を超え5,000万円以下 10,000円
5,000万円を超え1億円以下 30,000円
1億円を超え5億円以下 60,000円
5億円を超え10億円以下 160,000円
10億円を超え50億円以下 320,000円
50億円を超える 480,000円

(引用サイト:不動産売買契約書の印紙税の軽減措置|国税庁

 

その他税金

上記以外の税金として空き家に住宅ローンが残っている場合、抵当権抹消登記費用として1筆あたり1,000円がかかります。

 

買取に関する注意点

 

買取は空き家を処分する際におすすめの方法ですが注意点もあり、場合によってはイメージ通りの買取にならず後悔してしまうこともあり得ます。

こうした失敗を避けるためにも、この章で解説する注意点を事前にチェックしておくことが大切です。

 

買取額以外もチェックする

1円でも高く買取してくれる買取業者を選ぶことは重要ですが、引渡し条件や現金化できるタイミングなどもチェックすべきです。

たとえば買取金額が高くても「残置物撤去」や「確定測量」といった条件があると結局手残り額が少なくなってしまい、さらに手間もかかってしまいます。

また現金化するタイミングも重要であり、築年数が古い空き家を買取した場合だとなるべく早く引渡ししなければ倒壊のリスクを抱えることになります。

このように、買取業者を選ぶ際には買取金額+条件を総合的に判断することが重要です。

 

買取業者は複数社から選ぶ

買取業者は1社だけでなく複数の業者に買取査定を依頼し、信頼できる業者であるかを判断すべきです。

特に買取条件の説明が丁寧でなければ後からトラブルになる可能性が高くなってしまうことから、売主が理解しやすい提案をしてくれる担当者かどうかは重要なチェックポイントといえます。

 

買取以外の方法も検討しておく

買取を一度選択すると契約、引渡しまでスピーディーに進んでしまうため、仲介や自己利用、賃貸などの可能性もあらかじめ検討しておくべきです。

そうすることで納得した上で買取を選ぶことができ、後悔のない空き家売却となります。

売主によっては一度仲介で物件公開し、一定期間売れなければ買取を選択するケースもあります。

また親族や自分が住むという可能性がある場合は、しっかり話し合った上で判断すべきです。

このように、買取以外の方法がないと判断した時点で買取を検討することが大切です。

 

まとめ

 

空き家は有効活用しなければ管理の手間がかかり、固定資産税も発生してしまいます。

そのため将来にわたって活用するつもりがない空き家はなるべく早く買取してもらうのがおすすめですが、買取のステップや不動産売却によって発生する税金について正しく理解しておくことが後悔しないためにも大切です。

また信頼できる買取業者を選ぶことも重要であることからなるべく多くの買取業者に買取額と条件の提示を受け、納得できる空き家処分にすることがポイントといえます。

このことからも、空き家を買取によって処分することを決めた際には早い段階で買取業者にコンタクトを取る必要があります。

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