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2025年4月25日

ハザードマップが不動産価格に与える影響──不動産鑑定士が解説【不動産鑑定評価ならアデックス】

近年、台風や豪雨など自然災害のリスクが高まる中、各自治体で公表されているハザードマップが大きく注目されています。
「この地域は洪水のリスクがあるの?」「崖崩れの危険区域?」など、インターネットでも手軽に確認できるようになりました。
ただ一方で、こうしたハザードマップの情報が不動産の価格にどう影響するのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、不動産の専門家である不動産鑑定士の立場から、ハザードマップが及ぼす不動産価格への影響をわかりやすく説明します。

そもそもハザードマップとは?

ハザードマップは、災害の予測範囲危険度などを地図上に示したもの。
各自治体が、洪水土砂災害津波など、さまざまな災害リスクを想定して作成し、避難経路危険区域を市民に周知する目的で公表しています。
実際に調べてみると、家の近くが「浸水想定区域」や「崖崩れ危険区域」としてマップに表示されているケースもあり、居住者はリスクを事前に把握できるようになっています。

ハザードマップが価格に与える主な影響

不動産の価格は、需要と供給利便性周辺環境など多岐にわたる要因で形成されます。
その中で、災害リスクを示すハザードマップ情報も、近年では特に重視されるようになりました。

1. 買い手がリスクを敬遠し、価格下落要因に

ハザードマップ上で危険区域と示されている物件は、浸水や土砂災害の不安から、買い手がつきにくい場合があります。
結果として、需要が減少し、価格が下がる可能性も。売却を考える際には、このリスクが避けられないという視点が重要です。

2. 保険料やローン審査への影響

災害リスクが高い地域では、火災保険や地震保険の保険料が上がる場合や、金融機関でのローン審査が厳しくなる場合があります。
保険料負担が大きい」「融資条件が良くない」などが買い手に敬遠され、価格交渉で不利になりうる点は無視できません。

3. バランス評価:利便性や地域特性も考慮

一方で、ハザードマップでリスクが示されていても、都心へのアクセス生活利便性が高ければ、需要が維持されるケースもあります。
不動産鑑定士は、こうした地域ごとの特徴買い手のニーズを総合的に分析しながら、価格への影響度を評価します。

災害リスクをどのように評価するのか

不動産鑑定士は、公的データ現地調査を通じてハザードマップに示される災害リスクを把握し、不動産価格への影響を数値化します。
具体的には、以下のステップを踏むことが多いです。

1. ハザードマップ情報の確認

洪水浸水想定区域土砂災害特別警戒区域津波浸水想定区域など
自治体公表の災害情報国交省等の資料を参照

2. リスク補正の検討

・災害リスクがある区域内での価格差
・過去の売買事例で、どれくらい割引敬遠されているか

3. 総合的な価格算定

立地交通利便性周辺環境とのバランスを加味
・市場性や収益性も考慮し、リスクを織り込んだ価格を導き出す

ハザードマップを踏まえた売買交渉のポイント

売買の場面でハザードマップに関する情報は、買い手にとっては交渉材料になり、売り手にとってはリスク情報として説明責任が求められます。

1. 売り手側:正確な情報開示と価格設定

ハザードマップでこの地域は浸水想定エリアだけれど、土嚢や排水施設の対策がある」といった状況を正しく説明し、妥当な価格を提示することが大切です。
不動産鑑定士の評価書があれば、リスクメリット客観的データで補足でき、信頼度が高まります。

2. 買い手側:リスクと価格のバランス検討

買い手にとっては、ハザードマップのリスク情報と利便性希望条件のトレードオフを検討するポイントです。
鑑定評価を参考に、保険料負担将来的な資産価値などを総合的に判断して交渉できれば、後悔のない購入につながります。

まとめ

各自治体が公表している

ハザードマップ

は、私たちが住まいを選ぶときや不動産を購入・売却するときに、災害リスクを確認する貴重なツールです。

  • 災害リスクの高い地域は価格が下がる傾向があるが、利便性地域特性次第で需要が維持されるケースも
  • 不動産鑑定士はハザードマップの情報を踏まえ、リスク補正を加味しながら正確な評価を行う
  • 売り手にとっては情報開示説明が重要、買い手にとってはリスクと価格のバランス検討が鍵

不動産の売買に際して、「ハザードマップでこの地域、大丈夫?」と感じたら、ぜひ不動産鑑定士にご相談ください。
災害リスクを含む総合的な視点で、あなたの不動産取引安全安心にサポートします。

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