「最近、地価が上がったと聞いたけれど、自分の持っている土地はどうなの?」「そもそも土地の価値って、どんなタイミングで変わるの?」
こうした疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、土地の価値(地価)は、経済情勢や都市計画、人口動態など、多岐にわたる要因によって大きく変動します。では、具体的にどのような視点で「土地の査定」は行われるのでしょう?
ここでは、不動産の専門家である不動産鑑定士の視点から、査定のコツやポイントを分かりやすく解説します。
土地の価値はなぜ変わる?3つの主な要因
土地の価値を左右する要因として、大きく3つに分けて考えられます。これらの要素は相互に影響し合いながら、日々の地価を形作っています。
1. 経済状況と需要・供給
経済成長や金融緩和によって不動産投資需要が増えれば、土地の価格は上昇しやすくなります。逆に不況や高金利局面では、不動産の需要が縮小して価格が下がりやすいと言えるでしょう。
また、地域ごとの人口増減や開発計画の有無も、需要と供給のバランスに影響を与えます。
2. 立地・インフラ整備
「駅に近い」「商業施設が充実している」「幹線道路へのアクセスが良い」といった立地条件は、土地の価値に大きく関わります。将来的に新駅の開設や再開発が予定されているエリアであれば、地価の上昇が見込まれるケースも。
インフラ整備(道路拡張や公共交通の利便性向上など)が進むことで、土地の利用価値が高まりやすくなります。
3. 法規制や税制の変更
都市計画法や建築基準法といった法的規制が変更されると、土地の使い方や建てられる建物の種類・規模が変わる場合があります。また、相続税や固定資産税など税制の改正が地価に影響することもあるため、最新の情報をキャッチすることが大切です。
不動産鑑定士が見る、土地査定のコツ
土地の価値が変わる要因を理解したうえで、鑑定士は実際にどのような手順や視点で査定を行うのでしょうか? 代表的な手法とポイントを紹介します。
1. 現地調査でリアルな状態を把握
不動産鑑定士は、書類上の情報だけに頼らず、実際に現地へ足を運ぶことを重視します。
・土地の形状(正方形・旗竿地など)
・道路との接道状況や勾配、隣接する建物の高さや影響
・周囲の施設や交通の便
これらを実際に目で確認することで、より正確な評価が可能になります。
2. 近隣取引事例や市場動向を比較
不動産鑑定士の評価手法として有名なのが、取引事例比較法です。似た条件の土地が実際にどのくらいの価格で取引されたか、その背景を詳細に分析します。
立地や形状、用途地域が似ていても、道路の幅員や用途上の制限などで価格差が生じることも。周辺事例を十分にチェックし、適正価格を導き出します。
3. 将来の使い方まで考慮する
土地が住宅用なのか商業用なのか、賃貸アパート建築に適しているのかなど、最も有効な利用方法を想定しながら査定を進めるのも、鑑定士の大切な役割です。
将来的にどのような収益が見込めるか、あるいは周辺の再開発でどんな変化が起きるかなど、長期的視点で判断することが、より正確な評価につながります。
まとめ
土地の価値は、経済状況・立地・法規制など、さまざまな要因で日々変化しています。
・不動産鑑定士は現地調査と市場データを掛け合わせて客観的に査定
・将来的な使い方や周辺環境の変化まで視野に入れて評価額を算定
・こまめに情報収集し、定期的に査定を受けることで、資産価値を正しく把握できる
大切な土地の評価は、一度決めれば終わりではなく、時代とともに変化するもの。適正な価格を定期的に見直すことで、あなたの資産を最大限に活かすチャンスが広がるでしょう。
もし土地の価格や将来性について気になることがあれば、気軽に不動産鑑定士に相談してみてください。きっと、新たな可能性や安心材料を見つけるきっかけになるはずです。
お問い合わせ
鑑定評価でお困りではありませんか?経験豊富な不動産鑑定士が無料で対応致します。お気軽にご相談ください。
https://sakk.jp/adex