アデックスリサーチアンドコンサルティング株式会社|鑑定評価で不動産の問題を“解決”へと導く

2025年8月28日

猛暑で見直される「北向きの家」――本当に暗い?寒い?暮らして分かったメリットと上手な選び方

 

「日当たりが良い南向きが一番」という常識が、ここ数年の猛暑で少しずつ揺らいでいます。直射日光を避けやすい北向きの家に住み替える人が増え、実際に満室が続くエリアも出てきました。この記事では、一般の方向けに「北向きの家」の実力と、選ぶとき・住むときのコツをやさしく解説します。

 

1. なぜ今、北向きが選ばれているの?

最大の理由は夏の暮らしやすさです。北向きは直射日光が入りにくいため、

  • 部屋の温度が上がりにくい(冷房が効きやすい)
  • テレビやパソコンがまぶしくなりにくい
  • カーテンや床、家具が日焼けしにくい

「北は暗い」というイメージがありますが、前が開けている高い建物に遮られない場所なら、空全体が均一に明るくなる“拡散光”で、日中も十分に明るく感じられます。「カーテンを開けっぱなしで過ごせる」という声もよく聞きます。

 

2. 冬は寒くならない?実際のところ

北向きは冬の日差しが入りにくいのは事実です。ただし、最近の住宅は断熱性能や窓の性能が上がっており、

  • 高断熱のサッシ・ガラス(Low-Eガラスなど)
  • すき間を減らす気密性
  • 必要に応じた補助暖房

で、体感はかなり変わります。「夏の不快さを減らしたい」という方には、冬の暖房費が少し増えても、トータルで満足度が高いケースが多い印象です。

 

3. 家賃や価格はどう?「お買い得」な場面も

同じ条件でも、北向きは賃料や価格が控えめに設定されることがあります。実際、南向きと比べて数千円~1万円前後安い賃料の例も。
「明るさは十分、夏は快適、しかも少し安い」――条件が合えばコスパの良い選択になり得ます。

 

4. 内見でチェックするポイント

  • 前が抜けているか:真正面に高い建物がないか。抜けていれば北でも明るいことが多いです。
  • 窓とガラスの性能:サッシの断熱・遮熱性能、結露のしにくさを確認。
  • 時間帯を変えて見学:昼と夕方で明るさ・温度・まぶしさをチェック。
  • 風の通り道:対角線上に窓があると風が抜けやすく、夏の体感が変わります。
  • 西日の影響:北向きでも西側に窓が多いと夕方に暑くなることがあります。庇(ひさし)や外付けブラインドがあると安心。

 

5. 住み始めてからの“ひと工夫”

  • 窓まわり:夏は外付けのすだれやシェード、冬は保温性の高いカーテンで効率アップ。
  • 色と素材:壁や床を明るい色にすると、北側でも室内がより明るく感じられます。
  • 観葉植物・本・衣類:北向きは日焼けが少ないので、長くきれいに保ちやすいメリットも。

 

6. よくある質問

Q. 北向きはやっぱり暗い?
A. 前が開けていれば十分明るいです。カーテンを開けて過ごせるという声も多く、まぶしさが少ないのも快適さの理由です。

Q. 冬が心配です。
A. 断熱・窓性能がしっかりした家なら、過度な心配は不要。部分的に暖房を足せば快適に暮らせます。

Q. 資産価値は下がらない?
A. 近年の猛暑で、南向きプレミアが弱まり、北向きの評価が相対的に上がる傾向も。最終的には立地・前面の抜け・窓性能など「暮らしやすさ」を決める要素の総合点で決まります。

 

まとめ:方位より「暮らしやすさ」で選ぶ時代に

これからの住まい選びは、南=正解ではなく、自分の暮らしに合うかが大事。北向きは「夏に強い」「まぶしくない」「日焼けしにくい」という明確なメリットがあります。
内見では、前面の抜け・窓性能・風の通りをよく見て、昼と夕方に体感するのがおすすめ。方位は“趣味”ではなく暮らしの性能。暑さが厳しい今こそ、選択肢を広げてみてください。

まずは、お気軽に「不動産鑑定士」にご相談ください。

お客様のお悩みをしっかりお伺いし、
プロの視点で解決の糸口を見つけます。
以下の問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。