「親が持ち家を所有しているけれど、古くなってきたし、安全面を考えるとそろそろ建て替えたい…」
「でも、名義はあくまで“親”のもの。将来、相続税や所有権で問題にならないのだろうか?」
こんな疑問を持つ50代の夫婦世帯の方も少なくないのではないでしょうか。
実際、建て替えの際には名義問題や相続など、押さえておくべきポイントがいくつか存在します。
本記事では、不動産の専門家である不動産鑑定士の視点から、「親名義の家を建て替えるときに気をつけるべきこと」をわかりやすく解説します。
親名義の家を建て替える時、ここがポイント
家の名義が親のものである場合、法的手続きや相続税対策などをきちんと把握しておくことで、将来的なトラブルや余計な費用負担を防ぐことができます。
1. 建物の名義をどうするか
建て替え後の新築住宅を「誰の名義にするか」は重要な検討事項です。
など、状況によって選択肢が変わります。
贈与税や相続税の課税関係が大きく変わる場合もあるので、税務上のリスクを理解したうえで決定することが大切です。
2. 建築費用の負担と贈与の関係
子ども夫婦が建築費を全額負担する場合、「親への贈与」とみなされるケースもあります。
そのため、費用負担の内訳を明確にしておき、税理士や不動産鑑定士の意見を参考に、課税リスクを事前に把握することがポイントです。
また、住宅取得等資金贈与の特例など税制優遇措置を活用できるかどうかも確認してみましょう。
3. 親の意向と相続人の合意
親名義である以上、親の同意は当然必要ですが、兄弟姉妹が複数いる場合は「将来、相続時に不公平感が出ないか?」と懸念が生じることも。
事前に相続人全員と話し合い、建替え費用の負担や名義変更後の所有割合などを明確にしておくと、後々のトラブルを防ぎやすくなります。
不動産鑑定士が力になれる理由
「そもそも、親名義の家はどれくらいの価値があるのか?」「建て替えで資産価値は上がるのか?」といった疑問に対して、不動産鑑定士は公的資格者として客観的な評価を提示できます。以下では、具体的なメリットを整理します。
1. 現在の不動産価値を客観的に把握できる
「親の家がいくらくらいの価値なのか、いざ聞かれるとわからない…」という方は多いでしょう。
不動産鑑定士が行う鑑定評価では、市場取引事例や地域の需要動向、築年数・用途地域などを総合的に考慮し、公正な価格を導き出します。
これにより、相続時の財産評価や売却検討にも役立つ正確な指標を得られます。
2. 名義変更・税務対策の判断材料になる
築年数が古い物件を建て替える場合、新築後の資産価値や将来の売却益がどう変動するかも重要です。
不動産鑑定士は、再開発計画や近隣の地価動向、固定資産税評価などを踏まえて、名義変更や賃貸活用の可能性も含めたアドバイスを提供できます。
3. 親族間トラブルの未然防止
相続や贈与が絡むときは、客観的な不動産評価が必須。兄弟姉妹の間で「不公平だ」「もっと高く売れるんじゃないか」と紛糾しがちなところを、不動産鑑定士によるプロの数値をもとに合意形成しやすくなります。
まとめ
「親名義の家を建て替えたい」と思ったときに気をつけるべきポイントは、名義・税金・相続の3つです。
・誰の名義で建て替えるのか、費用負担はどうするか
・税務リスク(贈与税や相続税)や特例を把握
・親族間で同意を取り付けておかないと、将来的に大きなトラブルに
不動産鑑定士に相談すれば、今の家の価値や将来の活用法を客観的に見極めることが可能です。
ぜひ、この機会に専門家の意見を取り入れ、安心して家を建て替える計画を進めてみてはいかがでしょうか。
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