アデックスリサーチアンドコンサルティング株式会社|鑑定評価で不動産の問題を“解決”へと導く

2026年4月3日

中古住宅が増えているのに、なぜ住宅は手に届かないのか?

【出典】国土交通省「既存住宅販売量指数(令和7年12月分)」

住宅が売れている。
しかも、新築ではなく「中古」が。

国土交通省の発表によると、2025年12月の既存住宅販売量は前月比3.6%増加。
戸建・マンションともに取引は伸びています。

数字だけ見れば、市場は活発です。
しかし、体感は違うはずです。

「住宅が高すぎて買えない」
「賃貸も上がり続けている」

増えているのに、届かない。
ここに、いまの不動産市場の歪みがあります。


中古住宅は増えている。でも“欲しいもの”は増えていない

既存住宅販売量指数は上昇しています。

これはつまり、
「売買されている量」が増えているということです。

しかし重要なのはここです。

「流通している住宅」と「欲しい住宅」は一致していない。

例えば、

  • 築古で修繕が必要な物件
  • 立地が弱い住宅
  • 再建築不可・権利関係が複雑な不動産

こうした物件は市場に出てくる。

一方で、

  • 駅近
  • 築浅
  • 管理状態が良い

こうした「欲しい物件」は不足したままです。


不動産鑑定士の視点① 数字は市場の“温度”ではない

販売量指数は上がっている。
しかし、それは市場が良くなっている証拠ではありません。

むしろ、

「動かざるを得ない不動産が増えている」

という可能性があります。

例えば、

  • 相続で手放す
  • 維持できず売却する
  • 空き家の処分

つまり、需要ではなく「事情」で動く取引です。


不動産鑑定士の視点② 市場はすでに二層化している

いまの不動産市場は一つではありません。

完全に分かれています。

  • 価格が上がり続ける市場(都心・優良物件)
  • 売れずに滞留する市場(地方・築古・問題物件)

この2つは、同じ「不動産」でも別の世界です。

既存住宅の取引増加は、
この下の市場が動き始めているだけの可能性もある。


不動産鑑定士の視点③ 「30㎡未満」が意味するもの

今回の統計では、30㎡未満の小規模マンションの動きにも言及されています。

これは単なるデータではありません。

投資用ワンルーム市場の拡大を示しています。

つまり、

  • 住むための住宅
  • 投資としての住宅

この2つが同じ市場に混在している。

その結果、

価格が生活から切り離される

という現象が起きます。


まとめ|増えているのは「住宅」ではなく「ズレ」

中古住宅の取引は増えています。

しかし、それは供給が増えたというより、

需要とのズレが拡大しているサイン

です。

市場は活発に見える。
でも、生活は苦しくなる。

この矛盾は偶然ではありません。

不動産が「住むもの」から「動かすもの」へ変わっている

その途中に、いまの市場があります。


【出典】
国土交通省「既存住宅販売量指数(令和7年12月分)」

まずは、お気軽に「不動産鑑定士」にご相談ください。

お客様のお悩みをしっかりお伺いし、
プロの視点で解決の糸口を見つけます。
以下の問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。