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トラブル解決 共有持分

2026年2月10日

共有持分の買取は最後の手段ではない。合意ゼロでも出口をつくる現実解|株式会社SA

【参照】e-Gov法令検索(民法・共有)/法務省(所有者不明土地等関係の民法改正)/株式会社SA(共有持分の実務解説)

URL:https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
URL:https://www.moj.go.jp/content/001444020.pdf
URL:https://sakk.jp/kyouyu/
 

はじめに:共有名義は『資産』ではなく『意思決定の負債』になりやすい

共有名義・共有不動産は、円満なうちは静かです。
 
ですが相続・離婚・金銭事情・転居・介護など、人生イベントが一つ起きるだけで、共有は一気に動かなくなることがあります。
 
特に「共有者と連絡が取れない」「共有者と交渉が難しい」状況では、不動産全体の売却は止まり、固定資産税や管理費だけが積み上がりがちです。
 
そこで現実的な出口として検討されるのが、共有持分の買取です。
 

『結論』共有持分は売れます。ただし、順番を間違えると損をします

初心者の方が最初に知っておくべきポイントは次の2つです。
 
1)共有持分は『自分の持分だけ』なら売却できます。共有者全員の同意が必須なのは、不動産全体を売る・処分する場面が中心です。
 
2)共有持分の売却は『高く売る技術』より『後悔しない出口設計』が重要です。共有は感情と時間で詰みやすく、放置が最大のコストになります。
 
本記事では、共有持分の買取(持分売却)の仕組み・価格の決まり方・手続き・注意点を、初心者でも読み切れる形で網羅します。
 

目次:この記事でわかること

 

共有持分とは:『不動産の一部』ではなく『不動産全体に対する権利割合』

共有持分とは、1つの不動産を複数人で共有しているときに、それぞれが持つ「権利の割合」を指します。
 
たとえば「共有持分3分の1」とは、家の3分の1部分を物理的に所有している意味ではありません。
 
あくまで、不動産全体に対して3分の1の所有権を持つ、という意味です。
 
このズレが、共有名義を難しくします。『権利は割合』なのに、『現実の利用は丸ごと』になりやすいからです。
 

なぜ揉めるのか:共有名義は『入口が簡単で、出口が難しい』

共有名義が生まれる典型は、相続と離婚です。
 
相続では、遺産分割がまとまらず「とりあえず共有登記」にしてしまうケースが多くあります。
 
離婚では、住宅ローンや名義変更の難しさから、共有名義のまま関係だけが切れていくケースが起きます。
 
そして時間が経つほど、共有者は増え、意思決定は遅くなり、連絡不能者も出やすくなります。
 
共有名義は、放置すると自然に解決する仕組みではありません。むしろ放置がトラブルを育てます
 

共有持分の買取とは:『合意形成の前に現金化』できる選択肢

共有持分の買取(持分売却)とは、共有不動産の「自分の共有持分のみ」を、買取業者などの第三者に売却する方法です。
 
不動産全体の売却と違い、共有者全員の合意を前提にしないため、話し合いが成立しない局面でも出口になり得ます
 

共有持分買取のメリット:『動かない共有』に出口を作れる

共有持分買取の主なメリットは、次のとおりです。
 

  • 共有者と交渉が難しくても前に進める(連絡不能・対立でも検討余地がある)
  • 固定資産税・管理費・草刈りなどの負担から距離を置ける
  • 共有物分割請求(裁判)に入る前に、選択肢を確保できる
  • 空き家・残置物・老朽化などの訳あり要素があっても相談しやすい

 
特に「もう精神的に消耗したくない」「これ以上、家族と揉めたくない」という方にとって、共有持分買取は現実的な出口になり得ます。
 

共有持分買取のデメリット:『高値売却』より『確実性』が優先されやすい

共有持分買取には、当然デメリットもあります。
 
最大の注意点は、一般的に不動産全体を市場で売るより、金額が低くなりやすいことです。
 
買主側(買取業者)は、共有状態のままでは自由に使えないリスク、共有物分割にかかる時間、占有者対応の難しさなどを織り込むためです。
 
また、共有持分を第三者に売ると、残った共有者にとっては「知らない共有者が入る」形になるため、関係が悪化するリスクもあります。
 
そのため、共有持分買取は「誰にも知られずに完全に丸く収める魔法」ではなく、損失と摩擦を最小化するための現実解と捉えるのが適切です。
 

共有持分の買取価格はどう決まるか:相場×持分割合ではない

「家が3,000万円なら、持分2分の1で1,500万円ですか?」という質問はとても多いです。
 
結論としては、そう単純ではありません。共有持分の買取価格は、主に次の要素で決まります。
 

価格を左右する要素1:物件自体の価値(立地・築年数・需要)

当然ながら、エリア需要、駅距離、土地の形、建物の状態など、物件自体の価値は大きなベースになります。
 
ただし共有持分では、物件が良くても「自由に使えない」制約が価格に影響します。
 

価格を左右する要素2:持分割合(過半数かどうかで景色が変わる)

持分が過半数(2分の1超)かどうかは、交渉や将来の方針に影響します。
 
一方で少数持分でも、共有者の状況によっては価値が出ることがあり、割合だけで一律には決まりません。
 

価格を左右する要素3:占有状況(誰が住んでいるか・賃貸中か)

共有不動産では、誰かが居住している、賃貸中、長期空き家など、占有状況が重要です。
 
占有者がいる場合、買主側は交渉・調整のコストを織り込むため、価格に影響が出やすくなります。
 

価格を左右する要素4:権利関係(相続登記、共有者の人数、行方不明、認知症など)

相続登記が未了、共有者が多い、共有者が行方不明、判断能力に問題がある共有者がいる。
 
こうした要素は、将来の共有解消に時間がかかる可能性が高いため、価格に反映されやすいポイントです。
 
なお、2023年4月施行の民法改正では、所在等不明共有者がいる場合の管理・変更・持分取得等について、裁判所の関与で前に進める制度が整備されています。
 
ただし「制度がある=簡単に片付く」ではなく、申立ての準備や時間が必要になるケースもあるため、早期の整理が重要です。
 

価格を左右する要素5:訳あり要素(再建築不可・借地・底地・境界未確定・残置物・老朽化)

再建築不可、借地権・底地、境界未確定、私道問題、残置物の放置、雨漏りや傾きなどの老朽化。
 
こうした訳あり要素は、通常売買よりも「実務コスト」が価格に直結します。
 
株式会社SAのような訳あり不動産の買取・再生を専門とする事業者は、ここを前提に査定します。
 

ここが重要:共有持分買取の『正解』は金額だけでは決まりません

共有持分の買取は、価格だけでなく、手続きの負担、時間、精神的消耗、将来のリスクも含めた総合的なコストパフォーマンスで判断すべき領域です。
 
言い換えると、共有持分買取は「高く売るゲーム」ではなく、「損を広げないゲーム」になりやすいのが実務です。
 

共有持分を手放す方法は4つ:最初に『比較』すると後悔が減る

共有持分を処分する方法は、主に次の4つです。
 

方法 メリット デメリット 向きやすいケース
不動産全体を売却 市場価格に近づきやすい 共有者全員の合意が必要 共有者が協力的/早期に合意できる
他の共有者に買い取ってもらう 外部の第三者が入らない 相手の資金力と感情が障害になりやすい 関係が比較的良好/買う意思がある
共有物分割(調停・訴訟) 合意がなくても最終結論に到達できる 時間と費用、関係悪化のリスク どうしても動かない/最終手段
共有持分を専門業者に買取 合意形成が難しくても出口を作れる 価格が下がりやすい/共有者との摩擦に注意 連絡不能/対立/早期に現金化したい

 

『共有者に伝えずに売れる?』初心者が誤解しやすいポイント

法律上、共有持分の売却自体は、原則として他の共有者の同意を要しません。
 
ただし、実務的には共有者の感情が絡みやすく、登記が変われば後日知られる可能性もあります。
 
そのため株式会社SAは、トラブルを避ける観点で、状況に応じた配慮と手順設計が重要だと考えています。
 
「伝える/伝えない」を一律で決めるのではなく、関係性、占有状況、今後のリスクを踏まえて、最適な進め方を設計します。
 

共有持分買取の流れ:初心者でも迷わない7ステップ

共有持分の買取は、だいたい次の順番で進みます。
 

  1. 相談・ヒアリング(共有者構成、持分割合、状況の整理)
  2. 資料確認(登記、固定資産税、管理費、契約関係)
  3. 査定(机上査定+必要に応じて現地確認)
  4. 買取条件の提示(価格、スケジュール、前提条件)
  5. 契約(重要事項説明、売買契約)
  6. 決済・引渡し(代金支払い、登記申請)
  7. アフターフォロー(税務・相続・書類整理の案内)

 
株式会社SAでは、共有持分のように法務整理が重要な取引ほど、司法書士等の専門家と連携しながら、手続きの安全性を高めることを重視しています。
 

共有持分買取でよく必要になる書類(目安)

ケースにより異なりますが、一般的に次の書類が論点になります。
 

  • 登記事項証明書(全部事項証明書)
  • 本人確認書類
  • 印鑑証明書、実印
  • 固定資産税納税通知書(または評価証明)
  • (マンションの場合)管理費・修繕積立金の資料
  • (相続が絡む場合)戸籍一式、遺産分割関係資料

 
「権利証が見当たらない」「相続資料が揃っていない」というケースも、早い段階で相談するほど整理の道筋が見えます。
 

失敗しない業者選び:『危ないサイン』を先に知っておく

共有持分の買取は、専門性がないと事故が起きやすい分野です。
 
次のようなサインがある場合は、慎重に検討することをおすすめします。
 

  • 契約前に高額な手数料や前払い費用を求める
  • 重要事項説明や登記手続きの体制が曖昧
  • 共有持分のリスク説明が薄く、良い話だけをする
  • 相続・共有・借地・再建築不可などの論点整理ができていない

 
共有持分こそ、査定額だけでなく「説明の透明性」と「手続きの安全性」で選ぶことが、結果的にコスパを上げます。
 

株式会社SAの提言:共有持分買取を『終わり』ではなく『解決の入口』にする

共有持分の問題は、売却できれば終わりではありません。
 
本質は、共有名義が生む「管理不全」「相続の連鎖」「所有者不明化」を止め、次の意思決定へつなぐことです。
 
株式会社SAは、共有持分・再建築不可・借地・底地・老朽化空き家など、訳あり不動産の買取・再生を専門としてきました。
 
その立場からの提言はシンプルです。
 
共有が壊れる前に、出口を先に決める。
 
共有者の関係が悪化し、連絡不能や裁判へ進むほど、時間も費用も増え、手残りは減りやすくなります。
 
だからこそ、共有持分の買取は「最後の手段」ではなく、損失を最小化するための早期選択肢として、比較表に載せるべきだと考えています。
 

株式会社SAが共有持分で重視すること

華美な言葉より、実務で効くポイントを大切にします。
 

  • 法務整理:登記・相続・共有者構成を整理し、詰まりどころを先に可視化する
  • 出口設計:全体売却、共有者買い取り、共有物分割、持分買取のどれが合理的か比較する
  • 現場対応:空き家、残置物、老朽化、訳あり要素を前提にスケジュールを組む

 

よくある質問(FAQ)

Q:共有持分だけでも本当に売れますか?

はい、共有持分(自分の持分)を売却すること自体は可能です。
 
ただし買い手が限定されやすいため、共有持分の取り扱いに慣れた専門業者への相談が現実的です。
 

Q:共有者と連絡が取れなくても売れますか?

売主本人の持分の売却は進められるケースがあります。
 
一方で、物件全体の整理や将来の共有解消には追加の手続きが必要になる場合があるため、状況の整理が重要です。
 

Q:持分が小さい(1/10など)でも買取できますか?

可能性はあります。
 
ただし持分が小さいほど、活用や交渉の難易度が上がるため、価格は調整されやすくなります。
 

Q:共有者が住んでいます。私の持分だけ売る意味はありますか?

意味はあります。
 
固定資産税や管理負担、将来のトラブルから距離を置くために、持分を現金化する選択が合理的になることがあります。
 

Q:相続登記が終わっていません。それでも相談できますか?

相談は可能です。
 
相続関係の整理や登記の進め方を含めて、出口を組み立てるのが現実的です。
 

Q:残置物やゴミが残っています。片付けないとダメですか?

状況によりますが、片付け前提にしない相談も可能です。
 
重要なのは、現況を正確に共有し、対応コストを含めて条件設計することです。
 

Q:共有持分買取はトラブルになりませんか?

トラブルの可能性をゼロにはできません。
 
だからこそ、手続きの安全性、説明の透明性、関係性への配慮を踏まえた進め方が重要です。
 

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