共有持分を相続したら? 放置リスク・節税・売却タイミングを一気に解説
「親の持分だけ相続したけど、何から始めればいい?」「名義変更しないと罰則って本当?」
共有持分を相続した直後は①登記義務 ②納税 ③出口戦略を同時に考える必要があります。
この記事では①放置リスク → ②名義変更と節税 → ③最適な売却タイミング → ④家族会議をまとめるコツを事例でわかりやすく解説します。
- 1. 放置すると起こる5つのリスク
- 2. 相続登記の義務と手続き
- 3. 節税のカギは「取得費加算」と「3000万円控除」
- 4. 売却・持分買取のベストタイミング
- 5. 家族会議を円滑に進める3つのツール
- FAQ|よくある質問
■ 1. 放置すると起こる5つのリスク
- 過料10万円… 相続登記を3年以内にしないと罰金(2024年4月義務化)
- 固定資産税の督促… 名義未変更で故人宛→延滞金14.6%
- 空き家劣化で特定空家指定… 税6倍+解体費180万円
- 共有者の持分がさらに相続… 人数増×印鑑収集困難
- 税特例の失効… 取得費加算は3年以内、3000万円控除は3年+翌年末
■ 2. 相続登記の義務と手続き
手順
- 戸籍謄本・遺産分割協議書を取得
- 固定資産評価証明書で登録免許税を計算
例:評価600万円×0.4%=2.4万円 - 法務局へ申請(オンライン可)
- 登記完了証を受領(7〜10日)
費用目安:司法書士代5〜8万円+登録免許税。
■ 3. 節税のカギは「取得費加算」と「3000万円控除」
特例 | 概要 | 期限 | 節税効果 |
---|---|---|---|
取得費加算 | 支払った相続税を 取得費に上乗せ |
相続税申告から3年以内売却 | 税率20%なら <相続税×20%>節税 |
3000万円控除 | 譲渡益から3000万円控除 | 相続開始3年+翌年末 | 譲渡益3000万円以下なら 税ゼロ |
共有持分のみの売却でも両特例は利用可能です。
■ 4. 売却・持分買取のベストタイミング
- 税特例の期限前… 上記2特例の残期間を逆算
- 物件価値がピークの時期… 築20年前後は再販需要が高い
- 決算月… 買取業者の在庫確保月(3月・9月)は査定UP
Tip:固定資産税の納付書が届く5月は共有者が集まる好機。家族会議を設定しやすいタイミングです。
■ 5. 家族会議を円滑に進める3つのツール
- Google スプレッドシート… 費用・手取り試算をリアルタイム共有
- 電子署名サービス(DocuSign など)… 印鑑不要で遠方の実印問題を解決
- 共同LINEグループ… 日程調整と議事録リンク共有で時短
FAQ|よくある質問
Q. 他の共有者が相続登記をしてくれない…
A. 自分の持分だけ先行登記可能。行方不明者は相続財産管理人を選任し手続きを進めます。
Q. 相続税を払う現金が足りない…
A. 持分だけ先行買取で納税資金を確保→残りをゆっくり協議する方法があります。
Q. 共有持分売却後、他共有者がトラブルにならない?
A. 買取業者が交渉窓口を引き継ぐため、売主が訴えられるリスクはほぼありません。
まとめ|共有持分の相続は「登記→節税→出口」を3年以内に
共有持分を相続したら、放置リスクを避けるために
①登記完了 ②税特例チェック ③家族合意→売却or買取を3年以内に実行するのがベスト。
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