名代 富士そば
富士そばこの名代って「なだい」と読むそうです。私は「めいだい」かとずっと思っていました。
私は富士そばが好きです。
お蕎麦が好きというよりも経営哲学が好きです。
富士そばの創業者は、丹道夫 氏であり現会長です。富士そばの店舗は国内100店舗以上(なんと海外にもある)もあります。
どの店舗も空から見たら歩く人で黒くみえるくらいの人通りの多いところにしか出店しないというこだわりで駅前など一等立地にあるらしいです。
その理由は、立ち食いそばは、目的を持って食べるのではなく、そこにあるから、思い立ったから食べるものであり、立地が全てだそうです。
例えば目の前に公園があったらダメとか出店には過去の経験から得たノウハウがあるんだそうです。
ただ、最後は、富士そばの創業者である丹道夫氏の感性だそうです。
なぜこの立地は繁盛するとわかるのですか?の問いに何十年と立ち食いそば一筋ですからね。というインタビューを聞いてグッときました。
私の好きな富士そばの経営哲学ですが、運営会社は、ダイタングループといって、関連会社がなんと10社もあります。
その10社ともホームページを見ると業務内容は「そば・うどん・カレーライス・天丼・牛丼・かつ丼の販売」と全く一緒です。
コピペミスかな?と思ったら、本当に立ち食いそば1本足打法で全く同じことしかしていないそうです。
それなら10社もいらないのでは?と疑問があるが創業者である丹道夫氏曰く、決算も10社やるし、社長も10人必要だし、諸々も会社経営のコストもかかる。
ただ、この10社が同じ事業をすることでライバル関係になり、健全な競争原理が働き成長できるそうです。不器用だから立ち食いそば事業の1本足打法で変えないとも語っていました。
では、ゆで太郎や小諸そばと何が違うのかと言えば、富士そばはフランチャイズではなく、ダイタングループが運営する全て直営の店舗だそうです。
これには驚きました。
全国に広げるには、コンビニのようにフランチャイズしかないと思っていたのに、全直営とはすごすぎます。
資金力も必要ですし、アルバイトだって管理しなくてはならない。
ましては24時間営業のお店はワンオペも多いだろうから、もし風邪でダウンしたときに店舗を閉めるわけにはいかないので、バックアップ体制だってきっとあるだろう。ついつい経営の観点でお店を見てしまいます。
そして昨日、飲みかえりに自宅近くの富士そばで食べて帰りました。夜中0時頃だったのでワンオペのようでした。
券売機が2機あり、そのうち1機は旧紙幣しか使えず、もう1機だけ新紙幣が使えました。
私の知り合いで飲食店をやっている方がいて聞いたのですが、券売機って100万以上するものとか想像以上に高額なんです。
飲食店はそもそも利益率がそこまで高くない業界であり、新紙幣になったから券売機を変えるというのはとても大変なことだと思います。
富士そばは、2機同時に新紙幣対応に切り替えないという経営哲学が大好きです!
おそらくいつかは変わるのだけれども当面は併用で問題なく、そのうち券売機も中古が出たり、安くなったりするなど細かな戦略があるのだろうとか思いながら、お蕎麦頂きました。