【参照】読売新聞オンライン
URL:https://www.yomiuri.co.jp/national/20260301-GYT1T00115/
相続放棄された空き家が放置され、自治体対応が難航
「相続放棄」された不動産が空き家となって放置され、自治体が対応に苦慮していると報じられました。
近隣住民から苦情が出ても、放棄で相続人が多数の親族に広がり、所有者の追跡が難航するという指摘です。
解決に1年以上を費やすケースもあるとされています。
東大阪市の事例:苦情は「ゴキブリが大量発生」
大阪府東大阪市の築約50年の木造2階建て住宅では、近隣住民から「ゴキブリが大量発生して困っている」と苦情が寄せられたとされています。
住宅は空き家で、市が所有者調査を開始したと報じられました。
相続の権利者が20人超に拡散し、意思確認だけで時間
登記上の所有者は約40年前に死亡しており、妻子の死亡や前妻との子の相続放棄などで状況が複雑化したとされています。
次に相続権が生じるきょうだいも全員が亡くなり、権利者は子や孫ら20人超に広がったと報じられました。
市が各地の相続人に連絡すると、相続の認識がなく「男性を知らない」といった反応もあり、市からの手紙を「詐欺ではないか」と疑われることもあるとされています。
最終的に妻側の親族が相続し、2023年に住宅を処分したと報じられました。
他自治体も同様の悩み、協力が得にくいケースも
神戸市でも、相続放棄で相続人が増え、特定できても関係性が薄く協力を得にくいとされています。
相続人全員が放棄しているケースもあるという説明もあります。
相続放棄は増加、受理件数は2024年に30万8753件
相続放棄は家庭裁判所への申し立てが必要で、司法統計によると受理件数は増加傾向とされています。
2018年の21万5320件から年々増え、2024年は30万8753件に上ったと報じられました。
固定資産税の負担などから活用見込みのない不動産は「負動産」とも呼ばれ、空き家増加の一因になるという指摘です。
登記に相続放棄が記載されず、家裁照会に時間がかかる課題
家裁で相続放棄が認められても、不動産登記には記載されないと報じられました。
自治体は放棄の有無を家裁に問い合わせる必要があり、回答まで1〜2か月程度かかることがあるとされています。
有識者は、自治体が迅速に把握できないのは制度の欠陥だとして、登記や戸籍への明記が望ましいと指摘したと報じられました。
空家対策特別措置法と、所有者不在時の打ち手
空家対策特別措置法は2015年施行で、自治体は「特定空き家」や「管理不全空き家」について指導や勧告を行うとされています。
所有者がいない場合は、自治体が裁判所に財産管理人の選任を請求し、処分や修繕を進める枠組みも示されています。
株式会社SAの視点:相続放棄は「終わり」ではなく、管理者不在を生む
相続放棄は本人を守る制度ですが、放棄が連鎖すると「誰も管理しない空白」だけが残ります。
自治体が止まるのは、危険な空き家そのものより、連絡先と意思決定者が消えることです。
放棄を選ぶなら、次に権利が移る親族へ事前に説明し、連絡導線を切らないことが現実的な対策になります。
管理を続けられない場合は、売却・買取など出口を先に決め、問題が拡大する前に手仕舞いする必要があります。
株式会社SAは、相続・共有の法務整理から買取・再生・引取までを一貫して支援し、動かない不動産を取引できる状態へ戻します。
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