【参照】読売新聞

URL：https://www.yomiuri.co.jp/national/20251125-OYT1T50008/
 

発生から1週間、広域延焼の火災が鎮火せず

大分市佐賀関地区で発生した大規模火災は、11月25日で発生からちょうど1週間を迎えましたが、住宅地・山林ともに完全鎮火には至っていません。
火災は18日夕方に焼損エリア北西部で発生し、強い西風にあおられて南東方向へと一気に延焼しました。
 

無人島・蔦島にも延焼、ヘリ放水も効果限定

火の勢いは海を越え、約1.4キロ南東に位置する無人島・蔦島にまで及びました。
24日夕方の調査では、蔦島の西側で50度と70度の熱源が新たに確認され、ヘリコプターによる空中消火が続くものの、鎮圧状態には届いていません。
山林内部の高温部が残り、鎮火を妨げている状況です。
 

住宅地では鎮圧状態、170棟焼損・130世帯が被災

一方、半島側の住宅地では大分市消防局が20日に「延焼の恐れがない鎮圧状態」と発表。
しかし焼損面積は約4万8,900㎡、焼損棟数は約170棟、被災世帯は約130世帯と被害は甚大です。
死亡が確認された住民1名に加え、気道にやけどを負った女性も搬送されており、地域住民の生活再建は長期化が避けられません。
 

火元調査続く、被災地では空き家の存在も課題に

大分県警は現地で実況見分を行い、火元の特定と出火原因の究明を進めています。
佐賀関地区は空き家率が高く、今回の火災エリアには多数の老朽化住宅が点在。
全国的な傾向として、空き家は火災の延焼拡大リスクを高め、住民避難や消防活動にも大きな影響を及ぼします。
 

空き家の防災リスク──延焼・倒壊・熱源保持

老朽化した木造空き家は可燃物が多く、倒壊・延焼・熱源保持といったリスクが複合的に存在します。
特に今回のように山林と住宅密集地が隣接する地域では、空き家が火災の“火の道”となり、被害を拡大させる要因となります。
空き家対策と防災計画の連動が、今後の地域安全の鍵になります。
 

株式会社SAの視点：空き家問題は「防災インフラ」の課題でもある

株式会社SAは、相続放棄・老朽化・再建築不可・所有者不明物件などの空き家を、法務整理から解体・再生まで一気通貫で支援しています。
災害時に火災リスクが高まる地域では、空き家を整理し“燃えやすい環境”を減らすことが防災そのものにつながります。
空き家問題を防災・復興の文脈で捉え直し、自治体や専門家との協働で地域の安全性を向上させる仕組みが重要です。
 

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