地面師とは、他人の土地や建物の所有者などになりすまし、売買代金等をだまし取ろうとする人やグループを指します。書類がそろっているだけで安心せず、本人、権利、売却の意思、代理権、支払先を別々に確認することが大切です。
内容確認・更新:2026年10月16日
地面師対策では、一つの書類だけを信用しない
登記事項証明書で所有者の情報を確認しても、目の前の人がその所有者本人かは別に確認する必要があります。本人確認書類や名刺を見せられたことも、その取引全体の安全を保証するものではありません。
書類の内容、本人との面談、売却の経緯、現地の状況等を組み合わせ、説明に矛盾がないかを確認します。何を誰が確認するのかを、仲介担当者と登記を担当する司法書士に聞いておきましょう。
日本司法書士会連合会も、不動産取引の本人確認への協力を呼びかけています。確認が面倒だから省略する、一晩待てば十分、といった考え方ではなく、不明点が解消したかを重視します。
契約前に、本人・権利・代理権・支払先を分けて確認する
| 確認する対象 | 見るポイント |
|---|---|
| 本人と意思 | 契約する本人か、対象と条件を理解し売る意思があるか |
| 登記と物件 | 対象の土地・建物、所有者、持分、担保等の内容 |
| 代理権 | 何をどこまで任されているか、本人の意思を確認できるか |
| 会社・担当者 | 会社の所在地と連絡先、担当者や専門家の所属 |
| 支払先 | 契約当事者との関係、振込先変更の理由 |
相手が渡した写しだけに頼らず、登記情報は担当者や司法書士に最新の内容を確認してもらいます。ただし、最新の登記を取得したことだけで、なりすましが排除できるわけではありません。
司法書士等を紹介された場合も、紹介自体が不正の根拠になるわけではありません。資格団体の検索や事務所の公式連絡先で所属等を確認し、実際に誰が手続きを担当するかを確かめます。
確認を急がせる、会えない、話が変わる場合は立ち止まる
「今日中の振込みが必要」「本人には連絡しないで」「登記の確認は決済後でよい」といった説明があれば、理由を確認します。それだけで犯罪と断定せず、疑問が残るまま次の署名や支払いへ進まないことが重要です。
契約済みなら、支払いを止めることで生じる契約上の問題もあります。自分だけで期限を無視するのではなく、担当者や弁護士へ直ちに相談し、状況に応じて対応します。
本人確認書類のIC情報を読めた、発行日が新しい、という一つの特徴だけで安全とはいえません。個人で真偽判定を完結させようとせず、取引を担当する専門家に確認方法を聞きましょう。
所有者も、権利証や登記識別情報の管理に気を配る
登記識別情報、権利証、印鑑、本人確認書類等は、利用目的と相手を確かめて取り扱います。営業担当者に求められたからというだけで、内容を確認せず原本や秘密情報を渡さないようにします。
紛失や盗難に気付いた場合は、法務局や司法書士へ相談し、登記識別情報の失効等を含む必要な対応を確認します。紛失だけで所有権がなくなるわけではありませんが、そのまま放置しないことが大切です。
相続した土地や遠方の空き家では、登記の名義と実際の状況、管理の連絡先を整理しておきます。知らない人から契約や名義変更の話が来た場合も、まず対象物件と相手を確かめてください。
既に送金した、不正な登記が疑われるときは
- 1 / 3送金の被害警察・振込先の金融機関
- 2 / 3登記の異常法務局・司法書士
- 3 / 3契約・返金弁護士等へ資料を持参
詐欺による送金が疑われる場合は、速やかに警察と振込先の金融機関に連絡します。口座に残っている資金等による救済の可能性はありますが、必ず全額戻るわけではありません。
契約書、振込明細、メール、広告、担当者の情報等を保存してください。不審な登記については法務局や司法書士へ、契約の効力や返金の請求については弁護士へ相談します。
買取査定や新しい売却契約は、被害の調査や回復手続きの代わりにはなりません。本人と権利の状況を確認し、問題を整理してから取引を検討する必要があります。
所有不動産の売却を検討している方へ
共有持分や相続した空き家の売却を検討する際は、専門チームへご相談ください。登記や所有者、利用状況を確認しながら買取条件を検討します。
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