相続した空き家を売る前は、登記名義、税金の計算に使う資料、特例の条件、解体の必要性を確認します。登記が終わるまで相談できない、取得費が不明なら必ず5%、解体は必ず1月2日以降が得、と一律には決められません。
内容確認・更新:2026年10月16日
確認1:査定の相談と相続登記は、並行して進められる
亡くなった方の名義が残っていても、売却価格や進め方を相談することはできます。ただし、売主となる相続人や権利を確認し、買主へ所有権を移すまでに必要な相続登記等を整える必要があります。
相続登記は2024年4月1日から義務化されています。原則として、自分のために相続が始まったことと、不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に申請します。施行前の相続で既に取得を知っている未登記不動産は、2027年3月31日が対応期限です。
話合いが済んでいない場合や相続人が多い場合は、司法書士・弁護士等に相談し、売却希望時期と必要な手続きを確認しましょう。
確認2:取得費が分からない場合も、まず購入時の資料を探す
売却時の譲渡所得は、売却代金から取得費と譲渡費用などを差し引いて計算します。相続した不動産の取得費は、亡くなった方の購入代金や購入手数料等をもとに考えます。相続時の評価額が、そのまま取得費になるわけではありません。
取得費が分からないときは、売却代金の5%相当額を取得費とする方法があります。必ず5%に固定されるという意味ではないため、古い契約書や領収書等が残っていないか確認します。
建物の取得費には減価償却の計算も必要です。資料が不十分な場合は、何を根拠に計算できるかを税理士や税務署へ確認してください。
- 購入時の売買契約書、精算書、領収書
- 建築・増改築の工事契約書や支払記録
- 今回の売却に必要な費用の見積もり・領収書
確認3:空き家の特別控除は、建物・利用状況・期限が条件
被相続人の居住用財産を売る特例は、要件を満たす場合に譲渡所得から最高3,000万円を控除するものです。税金が3,000万円戻る制度ではありません。2024年以降の譲渡で、対象の家屋と敷地等を取得した相続人が3人以上の場合は、上限2,000万円となります。
1981年5月31日以前の建築、区分所有建物登記がされていないこと、被相続人や相続後の使用状況、耐震性や取壊し、売却代金等の要件があります。売却期限は、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までで、制度の適用期限は2027年12月31日です。
控除を使うには確定申告が必要です。売却後に買主が耐震改修や取壊しをする場合にも期限等の条件があるため、貸す・住む・解体する・契約する前に、利用できる条件と必要書類を確認しましょう。
確認4:解体時期は、税金と安全・売却計画を合わせて決める
固定資産税は原則として1月1日の状況をもとに課税されます。住宅を解体すると、土地の住宅用地特例が適用されなくなることがありますが、土地と建物を合わせた税額が一律に6倍になるわけではありません。
1月2日以降に解体すれば必ず得になる、という判断もできません。建物を残す管理費、安全対策、売却時期、税の特例の条件を合わせて比較する必要があります。
| 解体前に確認すること | 相談・比較する内容 |
|---|---|
| 建物の危険性 | 安全確保を待てる状態か、必要な措置は何か |
| 解体と工事条件 | 費用、工期、相続人等の同意、隣地への影響 |
| 解体後の土地 | 接道・再建築の条件、用途、売却の見込み |
| 税と売却の予定 | 住宅用地特例、譲渡所得の特例、契約・引渡し時期 |
建物を残したままの買取と、更地にして売る方法を同じ条件で比べると、支出の違いが分かります。税額だけを理由に、危険な建物への対応を先延ばしにしないことも大切です。
売却の進め方を、専門チームに相談する
相続した空き家を、解体してから売るか、現状で売るか迷っている方はご相談ください。専門チームが名義や建物の状況を伺い、買取条件と売却までに必要な確認を整理します。
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