【参照】共同通信

URL：http://news.jp/i/1373945157455561306?c=39550187727945729
 

「ふるさと住民」登録制度案が判明、年3回以上関わる人を支援

総務省が検討している「ふるさと住民」登録制度の具体案が明らかになりました。居住地以外の地域に継続的に関わる人を対象に、年3回以上ボランティアやイベント運営、観光PRなどの活動に参加することで、宿泊費・交通費・空き家改修費などの補助を受けられる仕組みです。早ければ来年末の開始を目指し、自治体の意見を踏まえて制度設計が進められています。
 

プレミアム／ベーシックの2段階登録、「関係人口」を制度化

制度案では、関わり方に応じて登録者を2種類に区分します。地域の担い手となる人を対象とした「プレミアム登録」と、観光などを通じて地域経済に貢献する「ベーシック登録」です。登録申請はスマートフォンアプリから行い、プレミアム登録者はマイナンバーカードによる本人確認を必須とする案が示されています。登録は1人3自治体まで、おおむね1年ごとの更新制とし、自治体が裁量で支援内容を設計できる仕組みです。
 

補助対象は宿泊費・交通費・空き家改修費・ワークスペース利用料など

総務省は自治体が実施可能な支援策の例として、宿泊費や交通費の補助、テレワーク用の仕事場所の利用料補助、住民向け公共施設の利用、空き家改修費の補助などを挙げています。いわゆる「二拠点居住」「関係人口」の概念を制度として後押しし、短期観光ではなく、長期滞在・継続的な関わりを増やすことが狙いです。空き家改修が補助対象に含まれている点は、全国で課題となっている空き家問題への間接的な対策ともいえます。
 

空き家活用と地方の担い手不足解消を同時に狙う構想

多くの自治体では、人口減少と高齢化により地域の担い手不足が深刻です。一方で、都市部を中心に「地元以外の地域とゆるやかにつながりたい」「地方での活動拠点・セカンドハウスが欲しい」というニーズも高まっています。ふるさと住民制度は、このギャップを埋めるために、
・空き家を長期滞在の拠点に改修する
・地域活動に参加する人の滞在コストを下げる
・観光と地域貢献を組み合わせた関係人口を増やす
といった動きを促す枠組みとして位置づけられています。
 

課題は「登録だけで終わらせない設計」と「空き家の選別・整理」

一方で、制度が単なる「ポイント目当ての登録」とならないためには、地域側・登録者側双方にとって納得できる役割設計が必要です。また、空き家改修補助を行う場合、
・相続や権利関係が整理されているか
・建物の安全性が確保できるか
・長期的に使い続けられる立地か
といった視点で物件を選別しないと、「補助金は出したが使われない空き家」を生むリスクもあります。制度の狙いを実現するには、空き家バンクや不動産専門事業者との連携が不可欠です。
 

株式会社SAの視点：ふるさと住民が活用できる“拠点候補”を整える役割

株式会社SAは、共有名義・再建築不可・老朽化・相続放棄・所有者不明など、自治体の制度だけでは動かしづらい「訳あり不動産」の法務整理・買取・再生を専門に行っています。ふるさと住民制度が軌道に乗れば、
・地域で活動する人の長期滞在拠点
・小さな店舗・アトリエ・ワークスペース
・民泊や簡易宿泊施設
として空き家を活用するニーズが高まることが想定されます。
 
その一方で、権利関係が複雑だったり、再建築不可や老朽化が進んだ空き家は、制度の対象に乗せる前に「整理」や「安全性の確保」が必要です。SAは、こうした物件を事前に整え、自治体の空き家バンクやふるさと住民制度と接続しやすい形にすることで、地域の受け皿づくりと空き家減少の両方に貢献していきます。
 

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