【参照】FNNプライムオンライン(富山テレビ)
URL:https://www.fnn.jp/articles/-/975381
0円で空き家を譲り受ける「0円空家バンク」、移住者が100人に
地方移住や田舎暮らしへの関心が高まるなか、富山県上市町の「0円空家バンク」が節目を迎えました。制度を通じた移住者がついに100人に達し、記念すべき100人目として黒部市在住の親子(30代・60代)が上市町の空き家に移住することになりました。「すごくきれいに大切にされてきたとわかる家で、私たちも大切に暮らしたい」と、新しい暮らしへの期待を語っています。
0円で譲渡+双方に補助金、日本初の仕組みとして全国から注目
上市町の「0円空家バンク」は、空き家の管理や処分に困っている所有者が、不動産を0円で譲渡できる制度です。譲渡する側には上限15万円、譲渡を受ける側には上限50万円の補助金が交付される仕組みで、「使わない家を壊す前に次の担い手へ」つなぐ日本初の取り組みとして全国から注目されています。
「壊すより住んでもらえてうれしい」所有者の心情に応える出口
100人目の移住者に引き渡された家は、1937年に両親が建てた木造2階建ての住宅。所有者の富樫さん(83)は「この家は壊すつもりでいたが、親の家だし、誰かが住んでくれるなら壊すのは後からでもいいと思った。大変うれしく思う」と話しています。解体費も管理費も負担が重い一方で、「思い入れのある家をただ更地にするのは忍びない」という所有者の思いに、0円空家バンクは具体的な出口を用意しています。
登録38件中36件で譲渡成立、県外移住も13件と高い実効性
上市町の0円空家バンクにはこれまでに38件の空き家が登録され、そのうち36件で譲渡が成立しています。13件は県外からの移住世帯で、住宅としての利用だけでなく、古着店・民泊施設としての開業予定もあるなど、多様な利活用につながっています。この制度の効果もあり、町内の空き家数は2年連続で減少しているといいます。
相続・劣化状況も事前チェック、「危険空き家になる前」に動く設計
上市町建設課によれば、町が登録相談を受け、相続上の権利関係や建物の劣化状況を事前に確認済みの物件が現在51件あります。危険な空き家に指定される前の段階で、法務・物理の両面から状態を確認しつつ、0円空家バンクを通じて新たな利用者につなぐ設計です。「制度の普及を進め、危険な空き家になる前に活用できるよう目指したい」と担当者は話しており、“早期に動く空き家対策”の好例と言えます。
株式会社SAの視点:0円空家バンクと専門事業者が組み合わされば、空き家はもっと減らせる
株式会社SAは、共有名義・再建築不可・老朽化・相続放棄・事故物件など、通常の空き家バンクでは扱いにくい「訳あり不動産」の法務整理・買取・再生を専門に行っています。上市町の0円空家バンクは、行政が相続と劣化の事前審査を行い、「住める/活用できる」物件を次の利用者へ橋渡しする優れた仕組みです。一方で、
・相続人が多数で合意が取れない
・構造的問題があり安全性が担保できない
・再建築不可・崖地・接道不良など法的ハードルが高い
といった物件は、自治体の制度だけでは動かしにくいのが現実です。
SAのような専門事業者が、空家バンクには乗せられない案件を引取・買取・再生し、自治体は「住める物件」を0円空家バンクで循環させる──この二層構造が整えば、空き家はもっと減らせます。上市町の取り組みは、全国の自治体と民間事業者が連携していくうえでのモデルケースと言えます。
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