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2026年4月1日

下関市で空き家9094戸を把握もDB化は一部。寄付受領後の長期保有も行政リスクに|株式会社SA

【参照】読売新聞オンライン

URL:https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20260331-GYS1T00109/
 

下関市の包括外部監査で、空き家・空き地対策に5件の指摘と意見

山口県下関市の2025年度包括外部監査報告書がまとまり、包括外部監査人を務めた山元浩弁護士が前田晋太郎市長に提出したと報じられました。

監査は、空き家・空き地対策に関する事務をテーマに実施され、指摘・意見として5件が挙げられました。

このうち是正が必要とされた「指摘」は2件です。

 

2019年に9094戸を把握しても、データベース化は一部にとどまる

報告書では、市が2019年に市内の空き家9094戸を把握していた一方、データベース化したのは老朽化が激しく住めない一部の物件にとどまっていたと指摘しています。

その結果、適正な空き家対策の施策を実施できず、効果も判定できないとして、全戸のデータベース化を求めたと報じられました。

把握した件数が多くても、使える情報に変換されていなければ、行政は動けません。

 

空き家が多いJR下関駅周辺では、防災空地事業の滞留も指摘

もう一つの指摘は、JR下関駅周辺の密集住宅地で、市が老朽化した建物の寄付を受けて除却し、防災空地として整備する事業です。

除却は年間1、2件にとどまり、2025年3月末時点で市は16件を所有したままだとされています。

倒壊などで損害が発生した場合、市に賠償義務が生じる可能性があるため、寄付後に長期間所有しないよう運用を改めるべきだと指摘されました。

 

市長は危機感を示し、除却予算の拡充にも言及

報告書を受けた前田市長は、重要な指摘を受けたとしたうえで、空き家の増加に危機感を持っていると述べたと報じられました。

除却は予算を増やしており、今後も進めていきたいという考えも示したとされています。

つまり、市も問題を知らないのではなく、把握と処理の速度が追いついていない状態です。

 

実務の論点:空き家対策は「件数把握」ではなく「処理順の設計」で決まる

空き家対策で先に詰まるのは、現場の件数ではありません。

どの物件が危険で、どの物件が流通可能で、どの物件が行政対応に回るのかを整理する仕組みがないと、把握した数はそのまま滞留します。

データベース化とは名簿づくりではなく、優先順位をつけて動かすための前提です。

 

株式会社SAの視点:下関市の問題は「空き家が多い」ことではなく、「動かせる形に整理されていない」ことです

株式会社SAは、今回の監査の核心は件数の多さではないと考えます。

本当に危ういのは、空き家を把握しているのに、危険度、権利関係、処理方針を一元管理できていないことです。

さらに、寄付を受けた瞬間に、その建物は市の保有リスクへ変わります。除却予算と処理能力が追いつかなければ、善意で受けた物件が負債になります。

空き家対策は、壊すか残すかの前に、「誰が持ち、誰が決め、いつ処理するか」を整理しない限り前に進みません。

株式会社SAは、相続・共有の法務整理から、売却、再生、引取、出口設計までを一貫して進め、動かない不動産を処理・流通できる状態へ戻します。

 

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