【参照】日本経済新聞
URL:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB27BJS0X20C26A3000000/
国税庁が非上場株の相続評価見直しを検討
国税庁が、非上場株の相続評価方法を見直す方針だと報じられました。
背景にあるのは、相続時に評価額を意図的に下げ、税負担を軽くする手法が相次いでいたことです。
適正な課税を進める狙いがある一方、一部では相続税負担が増える可能性も出ています。
問題視されているのは、ルールの範囲内で評価額を極端に下げる手法
記事では、資産の入れ替え、配当、決算期変更などを組み合わせ、現行ルールに従いながらも評価額を大きく下げる例が目立っていたとしています。
国税庁は、例外規定である「総則6項」を適用して課税するケースもありましたが、個別対応に頼るだけでは限界があります。
つまり今回の見直しは、違法な脱税を取り締まるというより、制度の穴として使われてきた評価のゆがみを塞ぐ方向です。
会計検査院も、評価方式の乖離と「大きい会社ほど低く出る」傾向を指摘
会計検査院は2024年11月に、取引相場のない株式の評価について検査結果を公表しました。
そこでは、類似業種比準価額の中央値が純資産価額の27.2%にとどまり、評価方式の間で1株当たり評価額に相当の乖離が生じているとしています。
さらに、純資産価額に対する申告評価額の中央値は、大会社0.32倍、中会社0.50倍、小会社0.61倍で、会社規模が大きいほど相対的に低く算定される傾向があると指摘しています。
公平性の確保が難しいという制度上のゆがみは、すでに外部から可視化されていました。
評価の適正化は必要でも、承継税負担が重くなれば別の歪みを生む
非上場株の評価を引き上げる方向で制度を動かせば、相続税負担が重くなる会社も出てきます。
特に中小企業では、株式評価の上昇がそのまま事業承継の負担増につながりやすくなります。
節税封じだけを先に進めると、今度は事業を継がせにくくする別の問題が表面化します。
事業承継税制はあるが、使いやすさはなお課題
国税庁資料では、法人版事業承継税制として、一定要件のもとで非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予・免除の仕組みが整えられています。
特例措置では全株式が対象となり、納税猶予割合は100%とされています。
ただし、会社要件や都道府県知事の認定、継続要件などがあり、制度があることと使いやすいことは同じではありません。
評価ルールだけを変えても、承継税制の実務負担が重いままなら、現場は動きません。
実務の論点:非上場株の問題は、節税ではなく「出口の不在」にあります
非上場株の相続で本当に重いのは、評価額そのものではありません。
事業を継ぐのか、株を持ち続けるのか、売却や整理を含めてどう終わらせるのかが見えていないと、評価だけを変えても混乱は残ります。
特に不動産管理会社や資産管理会社では、株の問題に見えても、実際には中にある不動産の処理方針が詰まっています。
株式会社SAの視点:非上場株の相続評価見直しは、「節税封じ」より「不動産を抱えた同族会社をどう終わらせるか」の問題です
株式会社SAは、今回の見直しを税技術の修正だけで終わらせるべきではないと考えます。
相続で本当に止まりやすいのは、株価の計算ではなく、その会社が持つ不動産をどう扱うかを決められないことです。
資産管理会社の株を安く見せても、中にある土地や建物の出口が決まらなければ、相続人の負担は先送りされるだけです。
公平な評価とは、高く課税することではなく、承継する会社と整理すべき会社を見分け、終わらせ方まで設計できる制度にすることです。
株式会社SAは、相続・共有の法務整理から、売却、再生、引取、出口設計までを一貫して進め、資産を抱えた会社や不動産が手続き全体のボトルネックにならない状態づくりを支援します。
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