マンションの管理会社から契約終了や値上げの提案があったら、終了時期と業務の範囲を確認します。管理組合がなくなるわけではありません。清掃、点検、会計などを途切れさせないよう、契約の見直しや次の体制を検討しましょう。
内容確認・更新:2026年10月16日
管理組合と管理会社の役割は異なる
管理組合は、マンションの区分所有者によって構成される管理の主体です。管理会社は、契約に基づいて管理事務の委託を受けます。管理会社との契約が終わっても、管理組合の役割や所有者の負担がなくなるわけではありません。
また、管理会社が区分所有法上の管理者も務める方式では、管理事務の委託と管理者の業務を区別する必要があります。自分のマンションで誰が何を担当しているか、規約と契約書を確認します。
戸数が少ないことだけで、管理が悪い、売却できない、と決まるものでもありません。実際の業務、会計、修繕や連絡の体制から状況を確認しましょう。
値上げ・更新しない意向・解約を区別する
| 受けた連絡 | 確認したいこと |
|---|---|
| 委託費の値上げ提案 | 変更額、理由、対象業務、開始時期、協議の余地 |
| 契約を更新しない意向 | 現在の満了日、更新手続き、引継ぎまでの期間 |
| 途中での解約通知 | 契約条項、通知日、終了日、必要な手続き |
国土交通省はマンション標準管理委託契約書等を公表していますが、実際に締結している契約を読むことが先です。標準書式の記載が、そのまま各マンションの契約条件や法定期限になるわけではありません。
口頭の話だけで判断せず、通知書や提案書を確認します。契約の扱いが争点になる場合は、資料をそろえて専門家へ相談してください。
業務ごとに、引継ぎ先と期限を決める
| 業務・資料 | 引継ぎで確認する事項 |
|---|---|
| 会計・出納 | 口座、残高、請求・支払い、未収金、帳簿 |
| 清掃・設備点検 | 作業内容、次の実施日、点検会社、緊急時の連絡先 |
| 建物・修繕資料 | 図面、修繕計画、工事履歴、保険、保守契約 |
| 組合運営 | 規約、議事録、所有者への通知、個人情報の取扱い |
「新しい管理会社を探す」という一つの作業にせず、止められない点検や支払いから優先して整理します。鍵や書類の原本、電子データなども、受渡しを記録します。
管理会社が契約している業者と、管理組合が直接契約している業者がある場合は、それぞれ継続や変更の手続きを確認します。会計の引継ぎでは、残高だけでなく未処理の入出金も確認しましょう。
次の体制は、費用と担当できる範囲で比較する
管理会社を変更する、委託内容を見直す、一部を組合で担うなど、複数の方法があります。委託費だけでなく、清掃回数、会計、緊急対応、総会の支援などの範囲をそろえて見積もりを比べます。
自主管理は、管理が行われていない状態とは異なります。ただし、会計や点検を継続する担当者、必要な知識、役員が交代したときの引継ぎを考える必要があります。
所有者の高齢化や遠方居住なども踏まえ、一部の人に負担が集中しない体制を検討します。理事会や総会で必要な手続きを進め、決まった内容を所有者へ共有しましょう。
売却する場合も、管理の現状と決まった変更を伝える
- 1 / 3契約を確かめる業務・通知・終了日
- 2 / 3引継ぎを整える会計・点検・資料・連絡
- 3 / 3体制を決める委託先・費用・組合の担当
住戸を売却するときは、現在の管理体制、会社変更の予定、費用の増減、未解決の事項を整理して担当者へ伝えます。決まったことと、まだ検討中の内容を区別してください。
管理会社の変更だけで買主のローンが必ず否認されるとはいえません。管理資料や物件の条件をそろえ、個別の判断を確認します。
共有名義の住戸を売る場合も、管理組合で決める事項と、住戸の共有者間で決める売却や費用精算を分けます。持分を売っても、過去の未払金や借入がすべて消えるわけではありません。
売却の進め方を、専門チームに相談する
管理体制の変更や維持費を踏まえて、マンションや共有持分の買取を検討したい方はご相談ください。専門チームが現在の管理状況と権利関係を確認します。
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