不動産鑑定評価は、不動産鑑定士が一定の条件と時点における不動産の経済価値を評価するものです。売却の査定や買取会社の提示価格とは、目的と前提が異なります。まず、何の判断に使う評価が必要かを明確にしましょう。
内容確認・更新:2026年10月16日
不動産鑑定評価・査定・買取価格を使い分ける
| 種類 | 主な目的 |
|---|---|
| 鑑定評価 | 一定の基準・条件に基づき経済価値を評価する |
| 仲介の査定 | 売却活動で見込まれる価格を検討する |
| 買取価格 | その会社が購入する場合の条件を提示する |
鑑定評価額は、同じ金額で必ず売れるという保証ではありません。時価という言葉も、不動産会社の査定だけを指すものではなく、どの場面で使う価格かを確認する必要があります。
相続の遺産分割、税務申告、融資、企業会計等では、求められる評価の目的や条件が異なります。鑑定評価書があれば、希望する税務処理や融資が自動的に認められるわけではありません。
価格を考える基本は、原価・事例・収益の三つ
| 手法 | 着眼点 |
|---|---|
| 原価法 | 再調達にかかる費用と減価等から考える |
| 取引事例比較法 | 類似の取引を、時点や条件の違いを考慮して比較する |
| 収益還元法 | 将来見込まれる収益等をもとに現在の価値を考える |
どの手法を使い、どう調整するかは、物件の性質や資料の状況によります。単に三つの結果を平均するというものではありません。
賃貸物件なら家賃と費用、借地・底地なら契約と権利、共有持分なら評価する対象と利用状況等が重要な前提になります。
依頼前に、用途・価格時点・対象を決める
- 誰に提出し、何の判断に使う評価か
- いつの時点の価値を求めるか
- 土地建物全体か、借地権・底地・共有持分等か
- 現地調査と資料調査をどこまで行うか
- 納期、報酬、追加費用、説明の範囲は何か
見積もりでは、提出先が求める書類を作成できるかも確認します。同じ物件でも、依頼目的や調査範囲が違えば費用は変わります。
鑑定評価書は、金額だけでなく前提を読む
対象不動産、価格時点、評価条件、調査内容、採用した資料と算定根拠を確認します。条件が変わった場合に、その評価をそのまま使えるかも担当の鑑定士へ聞きましょう。
不動産鑑定士は評価を行う専門家です。税務申告、登記、紛争の代理等は別の業務であり、依頼内容に応じて各専門職へ確認します。
売却条件を知りたい場合は、査定・買取相談から始められる
売却の可能性と価格を知りたい段階で、必ず鑑定評価書が必要とは限りません。査定や買取条件を聞き、第三者の評価が必要かを検討できます。
SAへの買取相談では、物件の状態と権利関係を確認して購入条件を検討します。鑑定評価書の作成依頼とは区別し、必要な資料があれば相談時に確認します。
売却の進め方を、専門チームに相談する
共有持分、借地・底地、再建築不可等の不動産について、売却の可能性と買取条件をご相談ください。専門チームが物件と権利関係を確認します。
不動産会社・仲介会社の方は、物件の買取相談・資料送付はこちら。
