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COLUMN

コラム 不動産相続

2026年10月27日

中古マンション価格が下落、相続した家も今すぐ値下げすべき?

相続したマンションを売ろうとしているときに「価格が下落」というニュースを見ると、今の売出価格では高すぎるのかと気になります。

先に答えると、ニュースの下落率を、そのまま自分の家の値下げ率にする必要はありません。確かめたいのは、似た部屋がいくらで売れ、あなたの部屋にはどんな反応が来ているかです。

この記事の要点

平均価格の下落だけで値下げを決めず、取引事例・募集の反応・売却期限を重ねて判断します。共有物件では、家全体と持分だけの売却を最初に分けます。

図解|中古マンション価格を考える3つの視点
1 市場の動き地域・期間・成約物件の条件を見る
2 自分の物件似た成約事例と募集への反応を比べる
3 売り方の判断手残り・期限・権利関係で選ぶ

中古マンション価格が、首都圏で前年同期を下回った

R.E.portが2026年10月19日に伝えた東日本不動産流通機構の7〜9月の集計では、首都圏の中古マンションの平均成約価格は5,172万円。前年同期比2.7%下落し、前年同期を下回るのは56四半期ぶりとされています。

これは実際に売買が成立した物件を集めた数字です。すべてのマンションが一律に2.7%値下がりした、という意味ではありません。また、この1回の集計から今後の下落が続くとまではいえません。

「首都圏の平均」と「実家の売れる価格」は別の話

例えば、ある期間に広い部屋が多く売れ、次の期間は小さな部屋が多く売れれば、同じ条件の部屋の値段が動かなくても、1件当たりの平均は変わります。これは平均の読み方を説明する例で、今回の下落原因を示すものではありません。

相続した家の価格を考えるなら、駅からの距離、広さ、築年数が近い部屋から比べます。同じ建物の取引があれば参考になりますが、階数、日当たり、室内の状態、管理費や修繕積立金の負担も見比べたいところです。

不動産会社には「周辺の相場はいくらですか」だけでなく、「どの成約事例と比べましたか。違う条件は、どう価格に反映していますか」と聞いてみてください。答えの根拠が見えると、値下げの話も具体的になります。

比較表|判断に使う条件をそろえる
比べる売り方 判断に使う資料 確認したい条件
価格を維持して募集 内覧・問合せの件数と近い成約事例 待つ期間と追加の維持費
価格や募集条件を変更 見送られた理由、競合物件の条件 値下げ以外に改善できる箇所
買取を検討 買取価格、費用、引渡し条件 売買代金から何が差し引かれるか
自分の持分だけを売却 登記、居住状況、共有者との関係 物件全体の価格との混同を避ける

内覧がないのか、内覧後に断られるのか

売れない理由は、価格だけとは限りません。例えば広告の写真が少なく、間取りも読みにくければ、部屋の良さが伝わる前に候補から外れるかもしれません。残した家具で広さが分からない場合もあります。

まず不動産会社に、問い合わせ件数、内覧件数、見送った理由を聞きます。「反応が弱いですね」で終わらせず、どの段階で止まっているかを確かめるのです。

問い合わせ自体が少なければ、価格と掲載内容を一緒に見直す。内覧はあるのに申込みがなければ、室内の印象や毎月の負担など、実際に聞かれた内容を振り返る。これなら、価格を変えるにしても理由を持てます。

先に決めたいのは、いつまで待てるか

例えば月3万円の管理費などがかかる部屋なら、半年で18万円です。ここに固定資産税や現地へ通う交通費が加わることもあります。売出価格を保つことと、手元に残るお金を守ることは、必ずしも同じではありません。

「あと半年待てる」「転居までに手放したい」など、希望する時期を伝えましょう。そのうえで、今の価格で販売を続ける案、条件を変える案、買取を含め早めに売る案を比べます。買取なら必ず高く売れるわけではないため、金額だけでなく引渡し時期や片付けの条件も確認します。

自分の持分だけを売る場合は、比較の出発点が変わる

きょうだいと共有している部屋なら、マンション全体を売る話なのか、自分の持分を売る話なのかを最初に分けて伝えてください。持分だけの売却では、買主が取得する権利や使い方が異なります。部屋全体の相場を単純に持分割合で割っても、そのまま売却価格にはなりません。

株式会社SAの視点:査定額より、価格が変わる理由をそろえる

同じ物件に複数の査定額が付いても、高い額だけを選べば納得できるとは限りません。査定は売買が成立した価格ではなく、どの条件で売るかを考える出発点です。提示額の違いが、参考にした取引の違いなのか、販売期間の想定なのか、室内や権利関係の確認不足なのかを分けて聞きます。

例えば仲介での募集価格と、買取会社が示す購入価格は、数字の意味が違います。前者には買主を探す期間や交渉の余地があり、後者も調査前の概算なのか、確認を終えた条件提示なのかで扱いが変わります。「いくらですか」に加え、「何が分かると金額が変わりますか」を確認すると比較が進みます。

共有持分の相談では、登記上の持分、実際に住んでいる人、利用・費用負担についての取決めをそろえます。現地確認ができていない部分は未確認と明記してください。相場の下落と、取得後にどのように利用できる権利なのかは別の論点であり、どちらも価格判断から落とせません。

数字・運用例で確かめる
比較例 6か月後までの金額 まだ計算に入っていないもの
今売る案:代金3,000万円 3,000万円 売却費用・税金
待つ案:代金3,020万円、維持費月3万円 3,020−18=3,002万円 売却費用・税金・追加修繕・売れない可能性

売却代金が20万円高くても、6か月の維持費を引くと差は2万円。両案とも売れると仮定した単純比較で、待てば3,020万円になるという予測ではありません。引渡し条件や費用もそろえて初めて比較できます。

判断が分かれやすい疑問

中古マンション価格が下落したら、売出価格も同じ率で下げるべき?

一律に合わせる必要はありません。似た成約物件と比べた割高感、募集への反応、売却期限を確認し、変更する理由を具体的にします。

共有持分の売却でも、マンション全体の査定を使えますか?

地域相場の参考にはなりますが、その金額を持分割合で割っただけでは判断できません。取得する権利と実際の利用状況が異なるため、持分として条件を確認します。

値下げを決める前に、3つだけ聞いてみる

「似た部屋はいくらで成約したか」「今の募集で何件の反応があったか」「希望する期限までに、どんな選択肢があるか」。この3つが分かれば、ニュースの見出しに急かされずに判断できます。

相場が気になったときこそ、平均の数字から一度離れて、自分の部屋と売却条件に戻る。そのひと手間が、納得できる売り方を選ぶ助けになります。

迷っている段階から、ご相談ください

「売ると決めていない」「契約書を全部そろえられない」。そんな段階でも、まずは今分かることからお聞かせください。株式会社SAの訳あり不動産専門チームが、共有持分・底地などの買取について、物件とご希望を確認します。

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