足立区は2025年、危険な状態になったアパートについて、行政代執行の実施と約410万円の費用負担を建物所有者に求める方針を公表しました。この記事では、区の発表資料にある経緯と、所有者が通知を受けた場合に確認したいことを整理します。
内容確認・更新:2026年10月16日
足立区の発表は、2025年8月25日からの実施計画
区の資料では、建物は老朽化によりベランダが倒壊するなど危険な状態となり、柱や梁の損傷、床の崩落、強風による建材の飛散も懸念されていました。区にとって、特定空家等に対する初の行政代執行とされています。
2025年8月25日は足場等の準備や鉄骨階段の撤去、建物の取壊しは9月上旬以降、工期は10月31日までの予定でした。したがって、この発表だけで「8月にすべて解体済み」とは読めません。
指導から代執行に至るまでの主な経緯
| 時期 | 区の資料にある対応 |
|---|---|
| 2021年7月 | 近隣からの通報を受け把握。現地確認や所有者への連絡を開始 |
| 2023年5月 | 特定空家等に認定。その後、空家法に基づく指導・勧告 |
| 2025年3月 | 急激な劣化を把握。審議会で命令・代執行が妥当との答申 |
| 2025年5月・7月 | 命令・戒告、代執行令書と概算金額の通知 |
| 2025年8月25日 | 行政代執行の開始予定日 |
これは一つの物件についての経緯です。どの空き家も通報から同じ年数で解体される、という基準ではありません。危険の程度や、所有者の特定、手続きの進み方によって対応は異なります。
約410万円は、発表時点の費用であり、支払済額ではない
公式資料には、行政代執行にかかる費用約410万円について、建物所有者に負担を求めると記載されています。実際に請求・回収された額や完了日を示す資料ではありません。
一般に代執行費用は、実際に要した費用をもとに徴収されます。自治体が工事を行うから所有者の費用が不要になる、とは考えないようにしましょう。
また、この一件の金額は、一般の空き家解体の標準価格ではありません。規模、構造、搬出経路、残された物、工事範囲などによって費用は変わります。
自治体から通知が来たら、求められた対応と期限を確認する
- 対象物件と、危険とされている箇所
- 通知の種類と、求められている作業
- 回答・対応の期限、連絡先
- 費用や相続・共有が原因で、すぐに対応できない事情
対応が難しい場合も、事情と検討中の方法を担当窓口へ伝えます。売却相談を始めただけで、行政の手続きが自動的に止まるわけではありません。
修繕、解体、現状での売却を比べる際は、安全確保の時期と売却の予定を合わせます。制度の対象になる状態については、下の「古い実家は特定空家等になる?」の記事で説明しています。
売却の進め方を、専門チームに相談する
自治体から通知を受けた空き家の売却を検討している方は、通知の内容と対応期限をお知らせください。専門チームが現況を伺い、買取の検討に必要な情報を整理します。
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