再建築不可の家でも、建物の状態や法令・契約の条件を満たせば、賃貸で活用できる場合があります。ただし、貸せそうな家賃だけで修繕を始めるのは早計です。工事ができるか、管理を続けられるか、売却と比べてどうかを先に確かめましょう。
内容確認・更新:2026年10月16日
再建築不可でも、今ある建物を使える場合がある
再建築不可とは、現在の敷地条件などのままでは、建物を取り壊した後に新しい建物を建てられない状態をいいます。建替えの制限と、既存建物を利用できるかは分けて確認します。
ただし、「建替えでなければ自由に工事ができる」という意味ではありません。建物の安全性、接道、増改築の履歴、用途などを調べ、計画する工事に必要な手続きを判断します。
解体してから建替えができないと分かっても、元の建物には戻せません。取り壊しを含む計画は、行政の建築担当窓口や建築士に確認してから進めます。
修繕の見積もりを取る前に、工事の範囲を整理する
2025年4月から、木造2階建て住宅などで行う大規模の修繕・模様替えは、建築確認の対象となっています。すべてのリフォームに確認が必要になったわけではなく、建物の規模と工事内容によって扱いが変わります。
壁紙や設備の交換と、柱・壁・屋根などに及ぶ工事では、検討する内容が異なります。「リフォーム」という名称や金額だけで判断せず、どの部分をどこまで変えるかを示します。
- 建築年、構造、階数、床面積が分かる資料
- 確認済証・検査済証、図面、増改築の記録
- 雨漏り、傾き、腐食など把握している不具合
- 接する道路の種類や幅、敷地との関係
- 貸すために必要な工事と、希望する追加工事
資料が見つからない場合は、そのことを伝えて調査方法を相談します。確認申請が不要な工事でも、法令や安全性を確認する必要はあります。
家賃収入から、空室・維持費・追加修繕を引く
| 見込む項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 収入 | 現実的な募集家賃、入居までの期間、空室期間 |
| 最初の支出 | 調査、設計、工事、募集にかかる費用 |
| 継続する支出 | 管理、税金、保険、点検、修繕 |
| 資金の準備 | 借入返済、急な修理、退去後の原状回復 |
次は、収支を考えるための仮の計算例です。月8万円で貸し、年2か月の空室を見込むと、年間家賃収入は80万円です。年間の維持費等が30万円なら残りは50万円、さらに20万円の修繕があれば30万円になります。
仮に初期工事費が300万円なら、毎年50万円が残る計算でも単純な回収に6年かかります。これは収益を保証する試算ではなく、借入返済、所得にかかる税、将来の売却などを含めた最終的な収支でもありません。
工事費だけでなく、収入がない期間の支払いにも対応できるかを確かめましょう。
貸す場合と、現状で売る場合を同じ段階で比べる
- 1 / 3工事必要な調査・手続き・費用
- 2 / 3賃貸募集条件・管理・残るお金
- 3 / 3売却現状での価格・費用・日程
賃貸を続けるには、入居者対応や修繕を手配する体制が必要です。遠方で管理が難しい場合は、管理会社に任せる範囲と費用も含めて検討します。
一方、売却する場合は、工事をする前の状態で査定を受ければ、先に支出する費用を抑えられる可能性があります。修繕にかけた金額が、そのまま売却価格に上乗せされるとは限りません。
すでに賃貸している家では、契約期間や家賃、修繕履歴も査定の資料になります。売却のために当然に退去を求められるわけではありません。
相談時は、分かっていることから伝える
道路や権利の資料がそろっていなくても、所在地、現在の利用状況、手元の図面、分かっている不具合、希望時期から整理できます。再建築不可と説明を受けた経緯も伝えましょう。
SAの訳あり不動産専門チームでは、再建築不可などの事情がある物件の買取を検討しています。工事を発注する前に、現状での売却条件を確かめるための相談先としてご利用ください。
売却の進め方を、専門チームに相談する
相続した家を貸すか売るか迷っている方、修繕費をかける前に買取条件を知りたい方はご相談ください。専門チームが現在の状態と権利関係を確認し、売却の進め方をご案内します。
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