相続不動産の査定は、所在地、名義、使われ方、分かっている不具合から相談できます。書類が全部そろうまで待つ必要はありません。ただし、査定を先に済ませてから税や登記を考えるのではなく、期限の確認も並行して進めましょう。
内容確認・更新:2026年10月16日
相続不動産の査定で伝えたい六つの情報
| 項目 | 伝える内容 |
|---|---|
| 物件 | 所在地・地番、土地・建物の面積、築年 |
| 権利 | 登記名義、相続の状況、共有持分、借地・抵当権等 |
| 利用 | 空き家、居住中、賃貸中、使用している人 |
| 状態 | 雨漏り、設備の故障、修繕歴、家財 |
| 敷地 | 接道、境界、越境について分かっていること |
| 希望 | 売却したい範囲、引渡し時期、対応できる作業 |
分からない項目は「不明」と伝えて構いません。推測で埋めず、誰がどう確認するかを相談します。登記、税の通知、図面、修繕記録、手元の写真があれば、説明の助けになります。
写真は安全に撮れる範囲で用意してください。老朽化した建物の中へ無理に入る必要はありません。
依頼するときは、希望と確定事項を分けて伝える
「片付け前の状態で売りたい」「引渡し時期を相談したい」といった希望を伝えます。家財の処分や修繕を誰が負担するかは、査定や契約の条件として確認します。
責任を免除してほしいという希望があっても、自動的に認められるわけではありません。知っている不具合や権利関係を説明し、契約条件を相談しましょう。
- 売却を検討している不動産は、〇〇にあります。
- 現在の名義と相続手続きの状況は、〇〇です。
- 利用状況と、分かっている不具合は、〇〇です。
- 家財は〇〇、引渡し時期は〇〇を希望しています。
- 現状での価格と、別途必要になる作業・費用を教えてください。
査定額・購入価格・税の評価額は、意味が異なる
| 価格の種類 | 何を示すか |
|---|---|
| 仲介の査定額 | 市場で売却できる価格の見込み |
| 買取の提示額 | 会社が買主となる場合の購入条件。概算か確定条件かも確認 |
| 相続税等の評価額 | 税の計算に使う評価。実際の売却価格とは別 |
机上査定は、現地や資料の確認前の概算である場合があります。最も高い数字だけで選ばず、どこまで調べた価格なのか、何が分かると変わるのかを確認します。
共有持分だけを売る場合は、不動産全体の査定とは分けて依頼します。全体の価格に持分割合を掛け、その一定割合で必ず売れるという相場はありません。
比較表には、価格・費用・期限・未確認事項を並べる
複数社に相談する場合は、家財、修繕、境界、引渡しの条件をそろえます。比較する社数だけを目標にせず、説明の具体性と、未確認事項への対応を見ましょう。
- 売却価格と、その価格の前提・有効期間
- 売主が支払う費用と、買主が負担する作業
- 借入金の返済や抵当権抹消の段取り
- 契約から代金受領・引渡しまでの日程
- 追加調査や価格変更があり得る条件
税引後の手取りは、不動産会社の査定だけでは確定しません。亡くなった方の購入時の資料や相続税の申告資料等をもとに、税理士等へ確認します。
査定と並行して、相続・税の期限を確認する
相続登記、相続税の申告、売却時の特例では、期限の起算日が異なります。「相続から3年10か月以内なら、どの手続きにも間に合う」という扱いではありません。
取得費加算の特例は、相続税が課税された人が一定期間内に譲渡するなどの要件があります。空き家の特別控除には別の期限と条件があり、同じ譲渡について取得費加算と併用できません。
査定条件がそろったら、誰が取得・売却するかの話合い、登記、契約、引渡しに必要な作業を具体化します。
売却の進め方を、専門チームに相談する
相続不動産の価格を知りたい方は、分かる範囲の名義・利用状況とご希望をお知らせください。専門チームが現況での買取を検討し、価格と合わせて確認する事項をご案内します。
不動産会社・仲介会社の方は、物件の買取相談・資料送付はこちら。
