訳あり不動産の売却は、「何が問題か分からない」という状態からでも相談できます。権利、建物、利用状況、契約条件を順に整理すると、次に確かめることが見えてきます。該当する分野だけを確認できる、100項目のチェックリストをご用意しました。
内容確認・更新:2026年10月16日
このチェックリストの使い方
「訳あり不動産」は、法律で統一された物件の分類ではありません。このページでは、売却の相談で状況を整理しやすいよう、確認事項を100項目にまとめています。ひとつ当てはまるだけで、売れない・価値が低いと決まるものではありません。
すべての資料をそろえる必要はありません。該当する分野を目次から選び、「分かる」「未確認」「該当しない」に分けてみてください。資料がない項目は、ないことを伝えれば相談の出発点になります。
- 1 / 3売りたいもの土地・建物・持分など
- 2 / 3現在の状況誰が使い、何が分かるか
- 3 / 3希望時期・費用・残したい物
1〜10|所有者・相続・共有を確認する
- 登記に記載された所有者と、売却を希望する人は一致しているか。
- 土地と建物で、所有者が異なっていないか。
- 相続がある場合、亡くなった方と相続人の関係を整理できているか。
- 遺言書や遺産分割協議書など、権利を確認する資料があるか。
- 相続登記の状況と、これから必要な手続きを確認したか。
- 共有の場合、持分割合と共有者が分かるか。
- 売りたいのは物件全体か、自分の共有持分か。
- 共有者の中に連絡が取れない人がいるか。
- 所有者本人が契約するのか、代理人が関わるのか。
- 権利や売却をめぐる協議・調停・訴訟があるか。
11〜20|借地・底地・担保などの権利を確認する
- 土地の権利は、所有権・借地権などのどれに当たるか。
- 借地契約書や更新時の書類が残っているか。
- 地代と支払状況、未精算の金額を確認できるか。
- 契約期間と、更新に関する合意を確認したか。
- 譲渡や建替えについて、契約上の条件があるか。
- 底地の場合、借地人と建物の所有者が分かるか。
- 抵当権・根抵当権などの担保が設定されているか。
- 借入残高と、売却時に必要な金融機関の手続きが分かるか。
- 差押えや仮登記など、確認すべき登記があるか。
- 他人が土地を使う権利や、利用に関する合意があるか。
21〜30|道路・境界・敷地を確認する
- 敷地に接する道路の種類を確認したか。
- 道路の幅と、敷地が接している長さが分かるか。
- 建替えの可否について、行政等で確認した資料があるか。
- セットバックの必要性や範囲を確認したか。
- 私道の所有者と、自分の持分の有無が分かるか。
- 通行・掘削に関する承諾書や合意があるか。
- 測量図や境界に関する確認書が残っているか。
- 境界標の位置や、隣地との認識に違いがあるか。
- 建物、塀、樹木、配管などの越境を把握しているか。
- 高低差、擁壁、がけについて確認した資料があるか。
31〜40|建物・改修・設備を確認する
- 建築年、構造、床面積が分かるか。
- 建築確認・検査に関する書類が残っているか。
- 登記や図面と、実際の建物に違いがあるか。
- 増改築の時期・内容・手続きを確認できるか。
- 既存不適格と法令違反を、資料に基づいて区別できているか。
- 雨漏り、傾き、ひび割れなど、把握している不具合があるか。
- シロアリや腐食の調査・補修履歴があるか。
- 屋根、外壁、配管などの修繕履歴が残っているか。
- 給湯、電気、上下水道等の設備が使えるか。
- 連棟の場合、隣の建物と構造や設備を共有している部分があるか。
41〜50|マンションの管理と費用を確認する
- 現在の管理規約と使用細則を入手できるか。
- 管理費と修繕積立金の金額を確認したか。
- 未払いの管理費等や、精算すべき金額があるか。
- 長期修繕計画はいつ見直されたものか。
- 積立金残高と予定する工事の情報があるか。
- 一時金や値上げについて、決議済みの事項があるか。
- 総会議事録で、工事や管理上の課題を確認したか。
- 専有部分の改修や用途に、規約上の条件があるか。
- 駐車場や倉庫などの利用契約を引き継げるか。
- 建替え等の検討は、提案段階か決定済みか。
51〜60|居住者・賃貸借・利用状況を確認する
- 現在誰が住んでいる、または使っているか。
- 賃貸借契約書と更新・変更の書類があるか。
- 実際の賃料、支払日、入金状況が分かるか。
- 敷金・保証金等の預り金を整理できるか。
- 賃料の未払いや、費用負担の争いがあるか。
- 解約・退去について通知や合意があるか。
- 賃借人がいる状態で売るか、空室で引き渡すか。
- 転貸、社宅利用、民泊等の利用があるか。
- 契約上の用途と、実際の使い方に違いがあるか。
- 利用者の持ち物と、売主の家財・設備を区別できるか。
61〜70|履歴と周辺環境を確認する
- 火災、浸水、漏水などの被害を把握しているか。
- 人の死亡に関して、事実として分かることがあるか。
- 特殊清掃や関連する改修の記録があるか。
- 説明事項について、事実と伝聞を分けているか。
- 騒音や振動について、発生状況や対応記録があるか。
- 臭気など、生活や利用に影響する事情があるか。
- 隣地の建築計画について通知や説明資料があるか。
- 近隣との合意・要望・紛争を把握しているか。
- 周辺施設の影響を、名称だけでなく現地で確認したか。
- 個人の好みと、取引で説明すべき具体的な事実を分けているか。
71〜80|災害情報・用途・地域の制限を確認する
- 自治体のハザードマップで、所在地を確認したか。
- 洪水、内水、高潮、津波など、対象となる情報を確認したか。
- 土砂災害に関する区域指定の有無を確認したか。
- 地盤や盛土について、調査資料や行政の情報があるか。
- 用途地域など、土地利用に関する指定を確認したか。
- 建ぺい率・容積率など、建築条件を確認したか。
- 景観・文化財・埋蔵文化財等の確認が必要な場所か。
- 農地や山林について、利用に必要な手続きを確認したか。
- 工場等の利用履歴や、土壌に関する調査資料があるか。
- 想定する用途変更や工事について、必要な確認先が分かるか。
81〜90|管理・片付け・引渡しを確認する
- 空き家を見回る人と、緊急時の連絡先が決まっているか。
- 家財、廃棄物、貴重品、他人の物を分けられるか。
- 残置物を誰が処分するか、契約で決める予定か。
- 修繕や解体をする前に、現状での売却条件を確認したか。
- リース・レンタル中の設備が残っていないか。
- 特殊な設備の所有者、保守契約、引継ぎ方法が分かるか。
- 鍵、図面、取扱説明書などを引き渡せるか。
- 電気・水道・保険等の契約をいつ切り替えるか。
- 明渡し、荷物の搬出、引越しの希望時期が分かるか。
- 引渡しまでの管理と費用を誰が負担するか。
91〜100|価格・売り方・契約条件を確認する
- 査定額は、仲介の見込み価格か買取の提示額か。
- 価格の根拠と、追加調査で変わる条件を確認したか。
- 物件全体と持分など、同じ権利を比較しているか。
- 測量・片付け・修繕等の費用を誰が負担するか。
- 手数料、登記、税金等を含めた手取りを見込んだか。
- 代金の支払日と引渡し日を確認したか。
- 契約の解除条件や、買主の融資に関する条件を確認したか。
- 物件の説明事項と、引渡し後の責任の範囲を確認したか。
- 仲介を依頼中なら、媒介契約の種類・期間・条件を確認したか。
- 自分で分かることと、専門家に確認することを分けたか。
「該当あり」を、売れない理由と決めつけない
共有持分は、物件全体の売却と分けて検討します。賃借人がいる物件も、賃貸借を引き継ぐ売却の選択肢があり、退去してもらうことが必須とは限りません。
既存不適格は、建築時には適法だった建物が、その後の法改正等で現在の基準に合わなくなった状態を指します。違反建築と同じ意味ではありません。建替えや改修の条件は、建物ごとに確認します。
人の死亡に関する説明は、死因、発見状況、特殊清掃等の事情や取引の種類により扱いが異なります。自然死を含むすべての死亡を、一律に「事故物件」と決めつけないようにします。
ハザードマップや周辺施設、設備の特徴も、具体的な影響を確認する材料です。地域や建物の名前だけで、危険性や価格を断定することはできません。
売却の進め方を、専門チームに相談する
共有持分、底地、再建築不可、空き家など、売却の進め方が分からない不動産はご相談ください。チェック項目が埋まっていなくても、専門チームが手元の情報から状況を伺い、必要な確認と買取の可能性をご案内します。
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