旧耐震の実家が気になったら、まず建築時の資料と、その後の改修履歴を確認します。築年数だけで安全性を決めず、耐震診断や自治体への相談を通じて、改修して使うか、解体するか、現状で売却するかを比較しましょう。
内容確認・更新:2026年10月16日
旧耐震の実家の判断は、意識調査と建物の調査を分ける
R.E.portは2026年9月14日、一条工務店の「災害と住まいについての意識調査2026」を紹介しました。全国の男女3,413人へのオンライン調査で、地震時の自宅の損壊・倒壊を心配する回答は64.0%でした。これは回答者の意識を示す数字で、空き家の倒壊確率や個別の建物の耐震性を表すものではありません。
不安を感じたときに必要なのは、自分の家についての情報です。建築時期、構造、増改築、耐震診断や補強の記録を集めると、相談が具体的になります。
建築確認の時期と、補強の履歴を確認する
新耐震基準の施行は1981年6月1日です。旧耐震かどうかは、竣工年だけでなく、建築確認の時期などを資料で確認します。1981年完成という情報だけでは、適用された基準を決められません。
また、国土交通省は、新耐震基準の在来軸組構法の木造住宅についても、2000年以前のものを中心に、接合部等の確認を勧めています。「新耐震なら確認不要」「旧耐震なら必ず倒れる」という二択ではありません。
- 確認済証、図面、建物の登記などの建築時期が分かる資料
- 増築や間取り変更、屋根の変更などの履歴
- 耐震診断の結果と、補強工事の記録
- 雨漏り、腐朽、シロアリなど、分かっている劣化の情報
旧耐震の実家の耐震診断と補助制度は、工事を決める前に確認する
耐震診断では、図面や現地の状況をもとに、建物の地震に対する強さを調べます。外から見た印象や、ひび割れの有無だけで安全性を判断しないようにしましょう。
相談は、自治体の建築・耐震担当窓口や、耐震診断に対応する建築士等が入口です。診断や改修への支援制度がある場合も、建物、利用状況、申請時期などの条件があります。契約や着工前の申請が必要な制度もあるため、先に確認します。
建物が傾いている、部材が落ちそうなど危険が疑われる場合は、自分で屋根や床下へ入らず、立入りや応急措置について相談してください。
改修・解体・売却を、費用と利用予定で比べる
| 選択肢 | 確認すること |
|---|---|
| 改修して使う | 診断結果、必要な工事、費用、今後誰が使うか |
| 解体して土地を残す | 工事費、残置物、税金、再建築や次の利用の条件 |
| 現状で売却する | 確認済みの状態、資料、価格、修繕と引渡しの条件 |
建物を壊せば同じ規模で建て直せるとは限りません。解体を決める前に、接道や建築・利用の条件も確認します。
現状の売却は、仲介でも買取でも相談できる場合があります。先に耐震改修や解体をしなければ売れないと決めず、工事費と売却条件を比較しましょう。相続した空き家の売却には税の特例が関係する場合もありますが、建築時期だけで適用は決まりません。利用履歴や売却期限などを国税庁の案内で確認します。
管理と契約上の責任も、条件の一つとして確認する
- 1 / 3資料を確認建築時期、診断、補強、増改築を整理
- 2 / 3状態を相談専門家の調査と自治体の支援を確認
- 3 / 3方法を比較使う予定と費用、売却条件を並べる
地震で建物に被害が出た場合の責任は、建物の設置・保存の瑕疵、損害との関係などによって判断されます。旧耐震というだけで所有者が必ず賠償するわけではありません。
売却を選んだ場合も、既知の不具合や診断結果を伝え、契約での扱いを確認します。引渡しまでの管理と、その後の契約上の責任を曖昧にせず、条件を整えて進めましょう。
売却の進め方を、専門チームに相談する
旧耐震の実家や空き家を、改修する前に現状で売却できるか比較したい方はご相談ください。建物の資料や利用予定を伺い、専門チームが買取の検討に必要な情報を整理します。
不動産会社・仲介会社の方は、物件の買取相談・資料送付はこちら。
