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コラム 共有持分

2026年3月2日

相続放棄された空き家は誰が管理する?保存義務と売却の権限

相続放棄をした人が、その空き家を自分の財産として売ることはできません。一方、放棄した時点で相続財産を現に占有していた場合には、引渡しまで保存義務が残ります。管理と売却の権限を分けて確認しましょう。

内容確認・更新:2026年10月16日

相続放棄は、空き家だけを放棄する手続きではない

相続放棄は、被相続人の財産や債務を相続しないための家庭裁判所の手続きです。不要な空き家だけを放棄して、ほかの遺産を相続する制度ではありません。

放棄により次順位の親族が相続人になる場合がありますが、親族全員へ無制限に相続が広がるわけではありません。相続人の順位や代襲の範囲を確認します。

現に占有していた財産には、保存義務が残る

相続放棄の時点で相続財産を現に占有していた人は、相続人や相続財産清算人へ引き渡すまで、自己の財産と同じ注意をもって保存する義務を負います。相続放棄した人全員が一律に管理を続ける、という説明ではありません。

鍵の保管、建物の使用、現場の状況などを整理し、誰に何を引き継ぐのか確認します。近隣への危険がある場合は、自治体の空き家相談窓口にも状況を伝えましょう。

相続する人がいないときは、清算人の制度を確認する

相続人がいるか明らかでない場合や、全員が放棄して相続する人がいなくなった場合には、申立てにより家庭裁判所が相続財産清算人を選任します。空き家が直ちに自治体の所有になるわけではありません。

空き家の売却は、売却権限を持つ人が進める必要があります。相続放棄をした人が、自分の判断だけで売買契約を結ばないようにします。

放棄するか迷っている段階では、売却価格も判断材料にする

相続する場合の借入れや費用と、現況で売った場合の価格を整理すると判断しやすくなります。相続放棄は原則として自己のために相続開始があったことを知ってから3か月以内の手続きなので、売却の相談と期限の確認を並行します。

相続財産を処分すると単純承認とみなされることがあるため、放棄を検討している段階では、実際に売却する前に手続きの方針を確認してください。

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