不動産の法人化では、会社が持つ不動産と、その会社の株式を分けて考えます。代表者を交代させることだけで、株式の相続や税金の問題がなくなるわけではありません。個人での共有と比べるときも、権利、管理、費用を整理することが先です。
内容確認・更新:2026年10月16日
不動産の法人化と、個人の共有名義は何が違う?
不動産を株式会社が所有している場合、その不動産は会社の財産です。株主が亡くなったときは、その人が持つ株式が相続の対象となります。会社の土地を、相続人が当然に直接共有するわけではありません。
| 個人で不動産を所有 | 株式会社で不動産を所有 |
|---|---|
| 個人の土地・建物や持分を相続する | 個人が持っていた会社の株式を相続する |
| 共有になれば、利用や売却の同意を確認する | 会社の運営、株主関係、意思決定の方法を確認する |
| 不動産の管理費や税等を確認する | 不動産の負担に加え、会社の会計・運営も確認する |
会社を使えば意見の違いがなくなるわけではありません。株式が複数の相続人に分かれた場合も、会社の運営や方針を整理する必要があります。
代表者の交代と、株式の承継は別の手続き
会社の代表者になることと、株式を取得することは同じではありません。代表者を子へ交代しても、親が保有し続けている株式は、親の財産として相続の確認が必要です。
会社所有の不動産を売る場合は、会社が売主になります。代表権や社内の決定手続きを確認し、取締役会のある会社で重要な財産を処分する場合などは、必要な決議も整えます。
株式の売却と、会社が不動産を売却する取引でも、対象や受け取る人が違います。相談時には、何を誰が売ろうとしているかを明確にしましょう。
法人化すれば、必ず相続税が減るとは限らない
非上場会社の株式には、相続税・贈与税の評価方法があります。会社の規模や株主の立場、資産の内容等によって扱いが異なり、土地を多く保有する会社には別の評価上の取扱いもあります。
不動産を会社へ移すときの税や登記等の費用、設立後の会計・申告・管理の負担も比較に含めます。毎年の収益だけでなく、将来売却する場合や事業を終える場合も含めて確認が必要です。
著名人や大きな資産を持つ人の報道から、自分の実家にも同じ方法が適しているとは判断できません。法人化を目的にする前に、引き継ぐ人と使い方を整理し、税理士等へ個別に確認しましょう。
実家を残すか売るかは、法人化の有無だけで決めない
個人で共有している実家でも、使う人、点検の担当、費用の負担、将来の方針を決めて管理する方法があります。共有だから必ず争う、売却が永久にできない、と決めつける必要はありません。
全体を売る場合は原則として共有者全員の同意が必要ですが、自分の持分の売却や、話合い・法的手続きによる整理を検討することもできます。
一方、使う予定がなく管理の負担が重い場合は、現状での売却条件を確認することも選択肢です。保有、法人化、売却について、家族の希望と実際の費用をそろえて比較しましょう。
売却の進め方を、専門チームに相談する
個人で相続・共有している不動産の売却をご検討の方はご相談ください。専門チームが権利関係と利用状況を伺い、不動産全体や共有持分の買取条件を整理します。
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