相続登記の期限が近くても、家を売るか残すかを無理に決める必要はありません。遺産分割の話合いと、期限内に登記の義務を果たす手続きを分けて進めましょう。話合いがまとまらない場合には、相続人申告登記という方法もあります。
内容確認・更新:2026年10月16日
相続登記の期限は、いつ知ったかで確認する
2024年4月1日から、相続登記の申請が義務化されました。原則として、自分のために相続が始まったことと、その不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請します。
| 状況 | 原則となる期限・対応 |
|---|---|
| 2024年4月1日より前に、相続による取得を知っていた未登記不動産 | 2027年3月31日まで |
| 2024年4月1日以降に相続による取得を知った | その日から3年以内 |
| 相続人申告登記後に遺産分割が成立した | 成立日から3年以内に、その内容に応じた登記を申請 |
相続が昔に始まっていても、不動産の取得を知ったのが2024年4月以降なら、起算日の確認が必要です。死亡した日から一律に数える制度ではありません。
相続人申告登記は、義務を果たすための簡易な方法
相続人申告登記は、自分が登記簿上の所有者の相続人であることなどを法務局へ申し出る制度です。必要な戸籍等を添えて期限内に申し出ることで、基本的な申請義務を履行できます。
特定の相続人が単独で申し出ることができ、登録免許税はかかりません。ただし、自分の申出だけで、ほかの相続人の義務も当然に済むわけではありません。他の人の分を代理する場合は、その手続きも確認します。
単に過料を避けるための仮の措置と切り捨てず、期限内の遺産分割が難しいときに利用を検討しましょう。
申告登記だけでは、売却に必要な登記は済まない
相続人申告登記は、不動産の所有権や持分を確定して公示する登記ではありません。売却や抵当権の設定を行う場合は、別途、相続登記が必要です。
また、遺産分割が成立した後の追加的な登記義務を、相続人申告登記で果たすことはできません。話合いがまとまったら、取得する人と内容に応じた申請を進めます。
査定や売却の相談は、登記の準備と並行して進められます。ただし、買主が不動産会社であっても、必要な登記を省略できるわけではありません。
過料は、期限を過ぎると直ちに一律で科されるものではない
正当な理由なく申請義務を怠った場合は、10万円以下の過料の対象となります。法務省の案内では、登記官による催告や、正当な理由の確認を踏まえる仕組みが示されています。
「兄弟と話しているから期限は関係ない」「もう過ぎたから何もしなくてよい」と考えず、まず申請状況を確認します。戸籍の収集や相続関係が複雑な場合は、所在地を管轄する法務局や司法書士へ相談してください。
話合いには、希望と数字を分けて持ち寄る
- 1 / 3期限を確認名義と相続関係、取得を知った日を整理
- 2 / 3必要な申請へ相続登記または相続人申告登記を検討
- 3 / 3使い方を相談保有費用、家族の希望、売却条件を比較
話合いでは、住みたい人がいるか、管理を続けられるか、代償金を用意できるか、売った場合に何が残るかを整理します。現金で分ける換価分割も選択肢ですが、必ず同額で分けるわけではなく、分配方法の合意が必要です。
相続税などの期限も、登記とは別に確認します。意見がまとまらない場合は、弁護士への相談や遺産分割調停等も検討してください。
売却の進め方を、専門チームに相談する
実家の相続手続きと並行して、売却条件を知りたい方はご相談ください。専門チームが物件の状態と権利関係を伺い、話合いの材料となる買取条件を整理します。
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